第197話 他の転生者の可能性
俺はミーリア(茜)からこれまでの経過を一通り聞いた。
茜はどうやら俺たちの召喚に引き摺られた様だ。
事故自体には因果関係は無い様だが……。
しかし、やはり狭間では時間の観念は薄い様だ。
同じように召喚された俺とイヴ達でも3ヶ月の差があったからな。
しかも俺の時は声だけだったのに茜の前には女神が現れた様だ。
同一人物かも分からない。(そもそも人じゃ無いが)
15歳で記憶を取り戻すと言うのは魔法陣が影響しているのか？
全く違うと言うのは考えづらいな。
まぁこの流れは有る程度予想はしていた。
何百年前に召喚された勇者も俺達と同じ時間軸から来たと推測される。
あの世界の狭間は、多分時間の流れが一定では無いのだろう。
次元自体がズレているのかも知れない。
ただ、これで一つ感じた事がある。
他にも転生者がいる可能性だ。
正直この大陸にはあまり居ない気もするが、他の大陸だと分からない。
そういえばこの世界には五つ大陸がある事が世界地図を見ている俺には解っているが、海が危険すぎるのもあるが大陸同士の交易が盛んでは無い。
それ故にそのこと自体を知らない人がほとんどだし魔人国の脅威もうちの大陸と大大陸以外はほ影響が無い。
問題なのは大陸に名前が無いことだ。
いずれ俺がつけようかと思っているが……。
さてミーリアだがどうやら彼女は転生のボーナスを貰って覚醒勇者と至っている様だ。
彼女のユニークスキルは
『空歩
その名の通り空を歩くことができるスキルだ。
一見大したことが無い様に感じる。
ただこの世界では空は聖域なのでそれだけでも結構有用なスキルなのだが……。
空間系のスキルと考えればその先はかなり有望だ。
聞くと、目立たない様にするためにスキルの使用は最低限だった様だ。
これは、ブートキャンプが必要だなと俺は思った。
俺はミーリアを連れてワルフェアに転移した。
そしていつものルーティーンを済ませた後俺のスキルを教える。
まぁ制約がある訳ではないので必要は無いのだがデーターが解った方がスキルの成長には便利だからな。
彼女は二つ返事で了解してくれた。
そしてその後はミーリスとの顔合わせだ。
二人は当然顔見知りだろうから感動の再開となるだろう。
ついでにクスーラゥとも顔合わせしておくか…。
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とにー
