第191話 ミーリアside
ミーリアside
記憶を取り戻した後、私はこの事について調べました。
どうやら私の様な存在を覚醒勇者と言うらしい。
なんかバレると拙いことになると言うのも分かりました。
バレたら徴兵されて前線に送られるらしいです。
私はバレない様に地味に暮らすことにしました。
15歳になった事で見合いの話も少しづつ来るようになったが、父が全部断ってくれました。
どうやら父はまだ王になることを諦めてない様です。
皇女になる私の相手に相応しい相手は居ないと……。
私もどうやら美しく生まれ変わった様で求婚も多く、鬱陶しかったので丁度良かったです。
私が読んだ小説だとファンタジー世界は早婚だと言うイメージがあったけどこの世界は特にそんなこともなく、そこまで結婚を迫られる様なことは無かったのでのんびり過ごしていたのだけど……。
流石に17を過ぎた頃から身の振り方を考えなければならなくなりました。
ファンタジー世界と言えばやはり冒険者。
この世界にも冒険者という職業が有ります。
でも冒険者はあまり認められている職業じゃ無いんです。
父は特に冒険者を嫌っているので私が冒険者になるのは難しかったです。
調べたところトーレス王国と言う今絶賛帝国と戦争中の国では冒険者の地位が高いらしい。
そう言う国に行って冒険者に成るのも良いのかなと思い始めていました。
ただ帝国は強いのでトーレス王国もすぐ占領されるんじゃ無いかと心配したのだけど開戦から2年経っても戦線は膠着しているみたい。
トーレス王国は強いんだなぁと感心しました。
その後色々あってメイドは始末したけどその所為で帝国に少し目をつけられて監視が厳しくなりました。
誤魔化し誤魔化し日々を過ごしていたら、ある日突然監視が緩みました。
丁度その時です、ドーステンと同じ様に帝国に占領された隣国のルアシーンが取り返されたとの噂が流れてきました。
実は私3年間無為に過ごしてきたわけでは有りません。
冒険者ギルドや他街の有力者に話をして少しづつ反抗の楔は打っていました。
だって何だか悔しくなってきたんですもん。
とは言えいくら私が強くても帝国の監視がある以上あまり表立ったことは出来なかったのですが……。
ルアシーンが復興したと成れば望みが持てます。
監視が緩くなって私の工作も進みます。
そんな時です。
クロウスブルグが解放軍によって奪取されたと一報が入ったのは……。
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もう一回続きます。
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とにー




