第17話
王宮side
「ドラゴンだと!山脈のドラゴンが降りてきたと言うのか?」
王様が叫んだ
たまたま会議中だった王宮に届いた突然のギルドからの急報に会議場は騒然と成った
最近帝国の動きが活発になっていて対処が大変に成っている上にこの報告で有る
「昨今の魔物増加の調査に行っていたCランク冒険者が確認しました」
ギルド対応の内政官が報告する
「どうしてそんな調査にCランク冒険者を使ったんだ?」
冷静なツッコミが軍務官から入る
「解りませんが……渡りに船です。その冒険者で対処出来ませんか?」
文官が言うが
「相手はドラゴンだぞ!いくらCランク冒険者でも1人では無理だ」
武官が否定する
「ただ確かにCランク冒険者だったのは僥倖だ。これが調査したのがDランクだったら再度確認が必要だっただろう。」
Cランク冒険者の証言はかなり尊重される
確定情報と判断されるのだ
「では、どうしますか?」
「このままにして置く訳には行かないが、確実に対処するにはもう3人Cランクが必要だろう。王都の戦力を削る訳には行かないので各地に居るCランクに連絡を取ってワルフェアの街に向かう様に指示しろ。」
「どの位の日数が掛かるでしょう?ワルフェアのギルドに連絡しないといけません」
「揃うのは早くて1週間と言ったところか。そう連絡しておけ」
そう結論されて会議は再開された
次の日
書類仕事をしていた軍務長官の所に急報が入った
「ムグの森に現れたドラゴンが討伐されました」
「なんだと、どうした?たまたま他にもCランク冒険者がいたとでも言うのか?」
「いえ、Cランク冒険者1人、単独での討伐だそうです」
「なんと、そんな事ができるのはハウザーぐらいしか……まさか?」
「いえ、閃光のハウザーではございません。まだCランクになって間もない冒険者です」
「ふむ、新たなる英雄の誕生か?」
「報告によるとドラゴン同士の縄張り争いで弱っていたと有りますが」
「ふむ……」
長官は考え込む
「まぁ良い。どちらにしても快挙には間違いない。王都で表彰しよう。して、証拠はあるのか?」
「アイテムボックス持ちでドラゴンの死体を丸ごと保持しているそうです」
「それは最高だ!急いで王都に来るように連絡しろ」
「はっ」
急いで出ていく伝達官を見送りながら軍務長官は考える
『悪いニュースばかりだからな、こんな朗報は盛り上げるに限る。これは陛下に陞爵を申請するのも有りだな』
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閃光のハウザー 王国最強と言われるCランク冒険者
戦争には参加せず北東の遺跡都市のダンジョンに篭っている
Cランク冒険者は自由人が多い
とにー




