第161話 アパッチ
俺はその連絡員を捕縛するといつもの手順で支配する。
そして粗方の内容を確認した。
ほぼ予想通り、帝国幹部のスキルだそうだ。
この連絡員が帝都まで行くなら案内をさせても良いがまさかそんなことはなく、途中幾つか人を挟む様だ。
芋蔓式に釣り上げる手もあるが、流石に危険が伴う。
今はここで報告を捻じ曲げるのが1番早いと判断した。
侵入は上手くいっていると帝都に思わせるのだ。
いずれこれを利用して帝都陥落の策に使える様に画策するとしよう。
グレッグの報酬はこちらで用意しよう。
金貨10枚と引き続き情報収集をする様に指示をする。
グレッグは頑張って情報収集をするだろう。
彼女も出来るだろうしな。
連絡係には当たり障りのない報告をさせておいた。
帝都本部もそこまでグレッグに期待をしていないだろうから疑問にはお追わないだろう。
俺にとっては時間を稼ぐのも必要だからな。
ドーステン皇国に関しては既にいくつかの都市を陥落した。
当然秘密裏にである。
ルアシーンは既に8割が手中だ。
なのでルアシーン国境の国から元ドーステンの国に対して戦争を仕掛けた。
これは陽動の意味合いが大きいので戦力は普通の兵だけである。
もちろん戦車や機動車両、戦闘ヘリなどは投入した。
個人的には日本製を使いたいがオスプレイもそうだがこの分野はどうしても劣るので導入したのはAHー64アパッチだ。
空中戦をする訳では無いので戦闘機より使いやすい。
この世界シールドがあるので戦闘機の機関砲であれ対地ミサイルでも爆撃でも一回では防がれてしまう。
その場に留まって連射出来るヘリの方が効果が高いと考えたのだ。
それに戦闘機にはどうしても発進施設が必要になる。
ただ某漫画の様に山肌を削って作るとかは考えたけど。
エリア〇〇とかオタク心がくすぐられる。
都市にはいずれ空港を作ろうとは思っているが……。
しかし、攻撃ヘリの効果は抜群だった。
陽動のつもりで大した指揮官もつけずに命大事にで送り出したのに割と簡単に一つの都市を落としてしまった。
ファンタジーに対しては現代兵器はそこまで有効じゃ無いと思っていたのだが……。
確かにヘリをそのまま出しても魔法とかで落とされてしまうだろう。
しかし、そこはこちらも異世界の恩恵だ。
アパッチをシールドで囲うことによってヘリの脆弱性が完全にカバーされる。
対人火力が高いのは現代でも証明されているからな。
予想外の結果だった。
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とにー




