第152話 Fランク冒険者グロッグ
「ススム、私達Fランク冒険者になったよー。」
クスーラゥが俺の所に告げてくる。
女王様が何やってんだと言う話しもあるが、会見が一段落したところでクスーラゥ達はワルフェアに戻って来ていた。
防御力もセキュリティもこちらの方が上なので当然の処置だ。
クスーラゥは鬱憤が溜まっていた様で戻ってくるや否やダンジョンに篭っていた。
ワルフェアのダンジョンは安全なので問題ない。
ワルフェアのダンジョン構成は現状1層のスライムは同じだが2、3層はゴブリン、4〜6層にホブゴブリンや獣系魔物、7〜10層がオークや大型獣、11〜14層が上位種やトロル、サイクロプスなど、15〜20層がその上位種など、21と22は覚醒勇者用となっている。
ミーリスもクスーラゥも2レベルのスキルを大分増やしてきたのでFランクは相当だろう。
16歳になったばかりでFランクは早めではあるが普段3人で狩って居るのでポイントは溜まりやすいのだ。
「そうか、それはちょうど良いな。ちょっと頼みがある。」
俺はニヤッと笑ってクスーラゥ達にお願いと言う名の命令をするのだった。
グロッグは冒険者ギルドで受付の隣の壁の掲示板を見ていた。
冒険者ギルドの掲示板というと壁に張り紙がいっぱいある様なイメージがある。
しかしそこにあるのは所謂何ちゃんねるとか言うタイプの少しSNS寄りの掲示板だ。
故にモニターがいくつも有りそこに表示されている。
そしてそこに書かれているのはパーティ面募集の書き込みだ。
そこで彼は参加できるパーティが無いかをチェックしている。
彼は王都より西側にある街で冒険者をしていた。
しかし事情で彼を残した皆が引退をしてしまったのだ。
それ故彼も引退を打診されたのだが彼は冒険者を続けることを選んだ。
そして今1番冒険者の集まっているワルフェアを選んだのだ。
このワルフェアでは怪我や死亡でパーティが掛けることはない。
それでも人には色々な事情があるのでパーティメンバーが掛けることはあるのだ。
グロッグはいろいろな書き込みを見るが年齢面で躓く事が多い。
彼は既に25歳だ。
Fランクとしては少し遅い。
まぁ少し遅い程度なのだが、募集は20歳前後迄とされる場合が多い。
パーティメンバーは優れている人が良いと誰しもが思うのだろう。
彼は色々な書き込みから優しげな柔らかい文章の囲みを探す。
経験則でそう言う書き込みを書く人は実際にも優しいと感じるのだった。
そんな彼に後ろから声が掛かる。
「そこの貴方、パーティメンバーを探しているのですね?良かったら私達とパーティを組みませんか?」
グロッグが後を振り向くとそこには美女1人と美少女2人がいた。
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とにー




