第149話 女の子が叫ぶ
新作アニメを見ていたカミーユが突然言い出した。
「バンドがやりたい!」
突然の発言はいつもの事だ、に琴子とイヴは呆れているが春花は反応する。
「バンド、良いかも?」
そばで聞いていた俺はいつもの事かと思っていたが、いや、良いんじゃ無い?と思い直していた。
カミーユは春花が食いついてくれたことを喜ぶ。
「さすが閣下、分かってるぅ。」
「カミちゃんはなんか出来るの?」
「アタイはギターとベースをやる。どっちもやってみたかったんだよね。」
成程、カミーユなら両方できるか?昔ギターとベースがくっついた楽器があった事を何となく思い出すがカミーユが言ってるのはそれじゃなくてダブルを利用してギターもベースも別々に演奏するんだよな。
「ことのんは何かできるん?やっぱり琴?」
「お婆様が琴の先生だったので琴も触ったことは有りますわ、でも幼少期から習っていたのはピアノですわ。」
「何で?琴子なのに?」
春花が食いつくが琴子は普通に話す。
「私の家では何か楽器をやることが家則でしたので幼い頃いろんな楽器に触らされました。その中で1番馴染みそうなものを履修するのですわ。」
「なる、じゃぁことのんはキーボードでよろ。」
「じゃぁ残りはドラムとボーカルか……。」
「はーい、はーい、私ドラムやる。」
「閣下、ドラムできんの?」
「今は女子バンドアニメとか全盛期だからね、私の様な泡沫声優は色々出来た方が役が取りやすいんだ。」
声優業界も世知辛いな……。
「でもボーカルは当然イヴお姉ちゃんだよねぇ。」
「イヴイヴお願い。」
「私が歌うの?久しぶりだから自信ないなぁ、最近ボイトレもやってないし……。」
「そんなことないよ、紅白歌手が謙遜しちゃって。」
「あれはグループで呼ばれただけだから、水○さんみたいにソロで呼ばれないと……。」
「でも東○ドームの単独開催決まったって聞いたよ。」
「まだお話の段階だったわ、どうなったのかしら?。」
「あれ、カミちゃん静かになって……どうしたの?」
「ウチのバンドのボーカルが凄すぎて引いてるんだけど……。」
「まぁ向こうの世界は気にしない、気にしない。」
「閣下は相変わらず大物だね。まぁいいっか。」
「じゃぁ俺の役目はPだな。」
そこで俺が口を挟む。
「コンサート会場はこの間買った劇場として、楽器とスタジオは用意するぞ。楽曲はJASRA○とか無いから既存の曲でも良いが、一流どころにオリジナルを依頼してみよう。」
めっちゃノリノリなススムだった。
バンド名は「ブレイバーズ」に決まった。
可愛い名前も候補に上がったが無骨な感じがギャップがあってロックだと言うことだった。
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とにー




