第137話 クスーラゥ・ルアシーン
クスーラゥside
私が物心ついたのは3歳の頃。
その頃から母さんと2人きりだったけど特に寂しいとは思わなかった。
同い年の子供はヘレンとグリーンが居たけれどグリーンは村長の息子だけあって特別扱いされてたし、何故か私も腫れ物に触る様な扱いされてたっけ。
今思えば事情を何となく察知されてたんだろうなと思うけど。
後村長は事情を知っていたみたいだから箝口令を強いてたのかもね。
私は1人でも遊べる子だったから手は掛からなかったみたいだけど逆に色々教えようとしたみたいだけど言うことは聞かなかったみたい。
まぁまだ幼子だから母さんも厳しくはしなかったみたいだけど……。
5歳の頃にミーリスが来てからはいつも2人で遊んでたね。
ミーリスは物怖じしない子供で私相手でも全然遠慮しなかった。
まぁむしろ周りは私達2人に対して遠慮してたみたいだけど。
後で事実を知った時は驚いたけどね。
9歳位になると私達の美しさが際立ったきた。
まぁ自分で言うのも何だけどね。
周囲の村から私達を見にくる男も出てきた頃だ。
村長とかが必死に追い返していたみたい。
同じ様にグリーンにも私達に手を出さない様に厳命されていたみたい。
まぁヘレンも結構可愛いしグリーンにベタ惚れでグリーンの言うことは何でも聞いてたからグリーンも満足してたみたいだけど。
丁度その頃私の出生の秘密とミーリスの事も教えてもらった。
寒村の一少女にそんなこと言われてもって本気に思ったけどね。
いや、思っただけじゃなくて口にしたか。
でも母さんはがっかりするかと思ったら笑ってた。
そんな態度が「第三王妃に期待するな。」と言っていたサースラゥ第三王妃にそっくりだったんだって。
それから2年くらいで母さんは流行病で死んじゃった。
その2年間は色々作法を教えてくれたし学校にも通っていたけど作法は身につかなかったなぁ
勉強の成績は結構良かったんだけどね。
母さんは本当に復興を願ってたなぁ。
私は無理だとおもってたけどね。
でもススムさんと出会って話はまるっきり方向転換した。
本当にルアシーンを復興してくれるらしい。
ただ残念な事も有る。
てっきりススムさんがルアシーンの国王になって私を王妃にしてくれるものだと思っていたけれどそれは違う様だ。
考えてみたらススムさんはルアシーン一国に収まるような器じゃないよね。
ススムさんには世界統一を目指してほしい。
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とにー




