第128話 スペーディア
「そうか、来たか。思ったより遅かったな。」
俺がルナに向かう前、花栄のガチャを優先したのはこのドラゴン対策だ。
いきなり襲撃は無いだろうと思って居たが何らかのアクションはあの時点であるものだと思って居た。
まさかあれから半年が経過するとは。
どうやらドラゴンの体感時間は俺の想像より長い様だ。
「それでドラゴンは今何をしている?」
俺がハットリに確認すると意外な返事が帰ってきた。
「それが……ゲームセンターで遊んでいます。」
「何だそれ?」
「冒険者のギルドカードで街に来たと言うことは冒険者ギルドで情報収集する物だと思って居ましたが、城門から3番のバスに乗った様で……。」
「説明はしているはずだが?」
「当然説明はしたのですが、どうやら分かっていて3番のバスに乗った様で。」
「ふむ、調査に来たドラゴンは大分自由人の様だな。それなら俺が直接コンタクトを取るか……。スペーディア、念の為護衛を頼めるか?」
俺の横に立って居た少女は頷いた。
「分かりました、マスター。」
ウェーブのかかった腰まである長い髪は蒼みがかったシルバーブロンドに輝いている。
眉は細く少し垂れ目の瞳は優しい印象を受ける。
スラットしてはいるが出ているところは出て居て何か作り物の様に感じるスタイルだ。
彼女は『女神ストライク』と言うタイトルのソシャゲのキャラクターだ。
花栄を呼び出してから半年、ガチャの季節が来たのだ。
彼女には『剣女神』と言う呼び名が有る。
剣女神スペーディア
これが彼女の名前である。
そして、その固有スキルも
『剣女神』だ
その能力が剣に関することには様々な効果がある。
例えば彼女は剣にパーマネントの効果を与えるので例え木剣であっても春花の光の剣と撃ち合うことができる。
他にも様々な効果がありそしてそのエネルギーも花栄を凌駕する
更には彼女には幾つか装備があるがそれはおいおい説明されるだろう。
俺はスペーディアを伴ってリゾート施設に移動した。
リゾート施設はかなり賑わって居てホテルも通常の部屋は予約待ちの状況だ。
アミューズメント施設までは屋根続きで移動することができるのでとても便利だ。
ホテルを挟んで反対側にはカジノがある。
金のあって刺激の欲しいものはそちらに行くだろう。
俺はその時プールとか劇場を併設しようと思って居た。
ホテルで確認するとドラゴンはカジノの方に行った様だ。
俺もそちらに向かうと彼女は麻雀の卓を囲んでいた。
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とにー




