第110話 男の娘
俺はオスプレイで王城の上空まで来るとそこから飛び降りる。
オスプレイはアイテムボックスに仕舞う。
上空30メートルほどだが俺達覚醒勇者には大した距離ではない。
裏庭に止めても良いのだがショートカットだ。
俺は埃を払うと王宮に向かった。
門番には既に顔パスだが一応ギルドカードは見せる。
こう言うことは節度が重要だからな。
そのまま城の応接室に向かうとそこには既に目的の人物は先んじて居た。
俺は3人を見て一瞬戸惑ったが挨拶をする。
「今日から君達を預かるススムだ。どう呼んでも構わんよ。」
俺が挨拶すると如何にもお嬢様と言った感じの少女がお辞儀をして挨拶する。
「リセイ子爵様ですね。神無月琴子と申します。よろしくお願いします。」
これまた本物のお嬢様だな……既に一年近くこの世界に居るのにこの挨拶か……
「ススムっちね、よろしくー。あたい和種神結衣
、カミーユで良いよ。」
これまたキラキラしてるな。
如何にも渋谷って感じだ。
うーん女の子だから問題ないか。
「こんにちは、ススムさんよろしくお願いします。僕は恵巳岩男です。」
問題はこの子だ。えっと男の子だよな?
岩男だからな……
でも苗字がめぐみか……
3人の中で1番背が低いんだけど。
ちょっとはにかんだ笑顔がとても可愛いんだが。
岩男って苗字でも有ったよな。
逆じゃないか?
「こちらこそよろしく頼む。詳しい話はワルフェアに着いてからにしよう。」
俺はそう言って踵を返す。
歩き出した俺に遅れない様に着いてくる3人だが表門では無く裏庭に向かう俺を訝しんだ。
「こっちは裏じゃん?」
代表してカミーユが声を掛けてくる。
まぁ敬語は出来ないタイプだな。
「そうだ、裏庭に向かっているんだ。」
俺が答えると次は琴子が聞いてきた。
「ワルフェアに向かうのでは無かったのですか?」
「行けば分かる。」
俺はあえて説明はせずにそのまま裏庭に向かった。
そして裏庭に着くとそこにオスプレイを出した。
「何、これ?」
「ヘリコプター?」
驚く少女達とは別に岩男君は目を輝かせて、
「これってV−22ですよね?」
と聞いてきた。
流石は男の子、ってか形式番号とはもしかしてオタクか?
「めぐみん知ってるの?」
「Vー22、オスプレイですよ。なんでこんなところに?」
岩男君はカミーユからめぐみんって呼ばれているのか……
容姿には似合いすぎてるが……
「まぁ、乗って乗って。」
俺は問いには答えずに乗機を促した。
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一気にキャラ増えて作者混乱中ですw
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とにー




