第101話 ルアシーン攻防戦再
俺は王宮の玉座にて指揮を取る。
実際指示をしているのはシグワスだが。
さて、一夜にして現れた城壁に帝国軍はどう反応するだろうか?
とても楽しみだ。
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帝国side
私はボーヤン帝国少将のバルログだ。
今回ルアシーン攻撃隊の指揮官に選ばれた。
兵力は一万二千
当初の予定では八千の予定だったが敵が機動兵器を擁しているとの情報があったので増員された。
正直、城壁も碌に無い街を攻めるのには過剰の様に思えるが、確実に逃さない様に仕留めるにはこの程度の数は必要なのだろう。
敵の指揮官のシグワスは昔から戦上手で知られているから油断は禁物だ。
ルアシーン自体は平地にある街で要害となる様な地点では無い。
あまり守りに適した土地では無いので落とすのは簡単だろう。
私は部隊を4つに分け四方から囲む様に進軍する。
まずは戦列を整える為に1キロほど手前に布陣した。
そして斥候からの報告をまったのだが齎された報告は驚愕するものだった。
なんと城壁があると言うのだ。
それも急造りとは思えない、しっかりしたものが。
しかし、私はあまり信じられなかった。
ハリボテの可能性が高い。
私は進軍を指示した。
城壁が本物なら敵は籠城を選択するのだろう。
しかし、それはこちらの思う壺でもある。
向こうは籠城をしたからと言って援軍があるわけでは無い。
いや、まだルナが落ちたことに気がついてない可能性もあるか?
ルナからの援軍を期待しているのであれば籠城を選択する意味も分かるが残念ながらそれは叶わない。
中にいる筈の間諜からの連絡がないのが少し気になるが籠城はこちらにとっては好都合だ。
取り敢えず一当てして城壁が本物か確かめるとしよう。
私は3000づつ四方に分けた戦力のうち2000づつを進軍させる。
こうすることによって、もし敵軍が全軍で突破を試みたとしても残りのs1000を遊軍として回り込ませる事ができる。
数が多いからこそ使える贅沢な戦術だ。
接近しても敵は出てくる様子はない。
完全に籠城するつもりだ。
今回攻城兵器はあまり持って来ては居ないがシールドを破るための火力兵器はあるのでそれを発射する。
その砲弾は城壁に貼られたシールドに直撃して爆発する。
その反応を私は見ていて判断する。
あれは頑丈な城壁だと。
あれがハリボテなら衝撃を吸収できずに大きく振動するだろう。
しかし、あの城壁は微動だにしなかった。
これはなかなか厄介だぞ。
そう思っている時に城壁の壁がスライドして中から筒の様なものが出てくる。
そこからこちらに向けて砲撃が始まった。
更には城壁の中から何かが打ち出された。
それは鉄の塊で我が銀に雨の様に降り注いだ。
バタバタと倒れていく我が軍の姿に私は撤退を指示した。
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新作始めました。
だいぶ作風違います。
作者ページからどうぞどうぞ。
とにー




