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無限回廊と幼馴染  作者: 名梨野公星
最終章:終幕の春
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EP91.己を超えて


 セルラと共にハイワーの城を後にした俺は兵士達と合流し、首都へと帰還しようとしていた。


「しかし驚きました。まさかあの時勇者様が現し身の鎧を手に入れていらしたとは」


「俺も驚いてる」


「しかも、その鎧の意志が勇者様に試練を与えてくるなんて…」


「だな。…そして、今日が約束の日だ」


「勝てるんですか?」


 セルラの質問に、俺は自信満々に答える。


「ああ。…勝ってみせる」


「なら、私に出来ることは応援だけですね」


「充分ありがたいよ」


 そんな会話を交わしていると、装甲石が光り出す。


「…来たか」


 俺は光に飲まれ、前回同様に学校にいた。

 そして、目の前には銀の甲冑に身を包んだ俺が。


「約束の時だ。…お前の強さ、見せてもらおうか」


「良いぜ。ところで、何でここは学校なんだ?」


「お前の記憶を元にして、生み出しているからな」


「…納得。さて、始めようか!」


 剣義は謎を解消すると、偽剣義に向かって斬りかかる。


「無駄なことを。業火炎聖斬」


「吹雪氷聖斬!」


 偽剣義は火炎を聖剣に纏わせて剣義の攻撃を受け止めようとするが、剣義は強引に氷結魔撃砲の冷気を聖剣に纏わせることで相殺する。


「…へえ」


「まだまだいくぞ!天裁雷鳴波!」


「ふん」


 剣義は雷撃を放つが、偽剣義はそれを容易く障壁で防ぐ。


「…消えた…?」


「爆炎魔撃砲!」


「!…成る程な。地の利を活かしたか」


 剣義は雷撃を偽剣義が防いでいる隙に瞬間移動で机の陰に隠れ、隙を突いて爆炎魔撃砲を放つ。偽剣義は再度障壁を展開して防ぐが、咄嗟だったために防ぎ切れずに熱を浴びる。


「はあーっ!」


「だが…剣技で俺に勝てるかな?」


 偽剣義が熱を受けて怯んだ隙に剣義は斬撃を繰り出すが、偽剣義は聖剣の能力を発動して剣で受け止める。


「はあっ!」


「ぐっ…!」(やっぱり剣術では勝てない…となるとどうにかして聖剣を無力化しないと…)


「剣戟流星群」


 偽剣義の剣に押され、剣義は床を転がされつつも対抗する術を考える。しかし、それを許さないかのように偽剣義は光剣を剣義目掛けて放つ。


「…一か八か!」


「何!?コントロールを奪われた…!僅かに残った聖剣の力を介したか」


 剣義は放たれた光剣に対し、聖剣を構えてその支配権を何とか奪い取る。すると、光剣は闇剣へと変質し、剣義の意に沿って放たれる。


「「剣戟流星群!」」


 光と闇、二つの剣戟流星群が激突し、烈しく火花を散らす。


「隙ありだ」


「くっ!」


 剣戟流星群がぶつかる中、偽剣義は素早く肉薄し、聖剣を振りかぶる。剣義は何とかギリギリで受け止めるが、押されてしまう。


「その程度か?」


「…言ってくれるじゃねえか」


「ふっ、力が増しているな」


 偽剣義は剣義を挑発し、剣義もそれに乗って押し返す。

 二人は暫く鍔迫り合いを続けるが、偽剣義は力尽くで流れを断ち切る。


祝福(ウイング・ザ)の翼(・ブレッシング)


「うっ…!」


 翼を広げて飛翔し、高速で斬撃を浴びせてくる偽剣義に対し、剣義は再び劣勢に陥る。


「…なら!」


「…氷炎魔撃砲」


 剣義は瞬間移動でその場を退避し、隣の教室へとテレポートするが、偽剣義もそれを追って破壊エネルギーを放つことで隣の教室の壁を壊し、そのまま踏み入る。


「オラアアアッ!」


「その程度…なっ!?」


 隣の教室へと偽剣義が踏み入った瞬間、剣義は聖剣で斬りかかる。偽剣義はそれを受け止めようとするが、激突の瞬間剣義の持つ聖剣の刃が()()()、そのまま二つの聖剣は互いに弾かれて教室の端へと飛んでいく。


「何をした…?」


「念力で俺の聖剣に振動を加えた。当然反動で俺の聖剣も弾かれるが、決まればまず間違いなくお前の剣を無力化出来る」


「成る程な」


「剣が無ければこっちに分があるんでね!」


「これは…!」


「聖剣の力を封じられてから、俺はなるべく剣に頼らない戦い方をしてきた」


 剣義は偽剣義に殴り掛かり、そのまま壁に叩き付ける。


「ふん!」


「お前じゃ俺には勝てない!以前の俺の力しかないお前じゃあな!」


「やるな…」


「トドメだ…氷炎魔撃!はああああっ!!」


 剣義は拳と蹴りによるラッシュで偽剣義を追い詰めると、そのまま右手に破壊エネルギーを纏わせて偽剣義を殴り飛ばす。

 偽剣義は黒板に叩き付けられ、そのまま消滅する。


『流石だな、群星剣義。お前は見事に禁断の果実の力を覚醒させ、更なる成長を促進させた。そして…俺の試練を乗り越えたわけだ』


 剣義の脳内に声が響く。そして最後に『お前を主人と認めよう』とその声が響いた瞬間、剣義は元の場所に戻って来ていた。

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