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無限回廊と幼馴染  作者: 名梨野公星
最終章:終幕の春
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EP87.現し身の鎧


──翌日


 セルラが攫われて一晩が経った。現し身の鎧に関してはあの後装甲石を適当に触っていたら収納出来たので、今は装甲石の状態で持っている。…のだが、何故か聖剣の能力が発揮出来ない。

 なんでかは分からないが、考えられる理由としては、聖剣の力と何かしらの干渉を起こしてしまっている、とかだろうか。


 何にせよ今すぐどうこう出来る問題でもなさそうなので、俺は身支度を整えてハイワーへと向かう。


「見てた人の話じゃ、セルラに一目惚れしてたらしいけど……。兎に角、早く助けてやんなーとな」


 セルラの身を案じつつも、俺は馬車に揺られて南へ向かう。暫くそうしていると、突然キメラの群れに襲われる。


「仕方ねえ。やってやるよ」


 状況を確認した俺は、手早く馬車から降りると、装甲石を用いて現し身の鎧を顕現させる。


「失せろ!爆炎魔撃砲!」


 剣義は手を翳し、そこから強烈な火炎が放たれてキメラ達を消し炭にしていく。


「やっぱりいつもより威力高えな」


 剣義は爆炎魔撃砲と氷結魔撃砲でキメラ達を撃破していくが、倒しきれなかった個体が接近戦を挑んでくる。


「くっ!聖剣がまともに使えればどうにかなるのに…!」


 普段のように戦えないことに歯痒い思いをしつつも、剣義は咄嗟に拳で応戦する。


「結構身体能力も上がってるな。これなら…素手で!」


 現し身の鎧は魔力に限らず身体能力も上昇させることにも気付いた剣義は、次々と素手による肉弾戦でキメラ達を圧倒していく。


「トドメだ!氷炎魔撃砲!!」


 剣義は手を構えると、破壊エネルギーを飛ばして残った個体を消し飛ばす。


「!大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫です。勇者様」


 苦しそうにして倒れている護衛の一人を見つけた俺は、慌てて駆け寄る。


 そして咄嗟に聖なる癒光(ホーリー・ヒール)を出そうとしたところで、今は使えないことを思い出す。


「そうだった…。せめて聖なる癒光(ホーリー・ヒール)さえ使えれば…」


 今の俺が聖剣の力を使えれば、傷付いた兵士を助けて癒すことも出来たのだろうけど、今は出来ない。

 そのことを悔しがっていると、突然どこからか声が響く。


『群星剣義よ…』


「誰だ!」


 声の出所は分からないが、明確に俺を呼んで来たので反応すると、突如として装甲石が眩い光を放つ。


「うわっ!!」


 そして気が付くと、俺は何故か高校にいた。


「え?学校?なんで…俺、異世界にいたはずなのに…」


 ありえない景色の変わり方に俺が困惑を極めていると、背後から足音が聞こえてくる。その気配に振り向くと、そこには銀の甲冑に身を包んだ…俺がいた。


「!俺…?どうなってんだ?」


「俺様はこの現し身の鎧の意志そのもの。お前にはこれから…試練を乗り越えてもらうぞ…」


「試練?」


「そうだ。…簡単さ、俺と戦闘して、勝つ。そうすればお前はこの力を完全にモノに出来る。それならお前の持つ聖剣とやらとも干渉しなくなるかもな。だが…負ければお前は死ぬ」


 突然与えられた試練に俺は困惑するが、背に腹は変えられないと考え、試練に挑むことに決める。


「上等だ。…乗ってやるよ!」

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