表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無限回廊と幼馴染  作者: 名梨野公星
第四章:決意の冬
77/111

EP77.死神の行方


 一晩が経ち、二晩が経ち、そして俺達がやって来てから、いつの間に一ヶ月が経っていた。


 その間死神に関する手掛かりを探しているが、全く見つからない。


 これまで国を苦しめてきただけあって相当な切れ者のようだ。


 一応、俺の聖なる癒光(ホーリー・ヒール)のお陰で、ある程度死者数は低減しているが、それにしたって限度はある。一刻も早く解決をしたいところだ。


 そんな膠着状態が続いていたある日、巨大ネズミが出現したという知らせを受け、俺達は対処に向かっていた。


 向かう途中、俺はふと気になって口を開く。


「…そう言えば、倒されなかったネズミってその後どうなるんですかね?」


「?どういうことだい?」


 俺の言葉に、レーケンさんが反応する。


「いや、巨大ネズミって追い詰めると逃げようとしますけど、あれをそのまま逃がしたらどこへ行くのかなって」


「……分からん」


 たっぷりの沈黙の後、レーケンさんはそう言う。


「やっぱりですか」


「やっぱり?」


「帰巣本能…って言えば良いんですかね。危機に遭った後、安全な所を求めて巣へと戻る。ということです。この場合の巣は…」


「…死神!」


「ええ、その可能性があるんじゃないかなって」


「…だが、奴等は人の気配に敏感だし、警戒心も強いぞ?尾けて行ったとしてもバレるだろう」


 レーケンさんの言葉に、俺は少し考えると流に話を振る。


「なあ、流って発信機作れたりしない?」


「発信機か…いけるぞ」


「よし!なら巨大ネズミに発信機を仕掛けて、その後を尾ける!」


「それならいけるかも!」


「良いアイデアね」


 俺の言葉にを聞いたリンと涼海の二人が賛同し、話が纏まり掛けたタイミングで、レーケンさんが一声上げる。


「あの…」


「なんですか?」


「発信機、というのは一体何だ?」


「あー、発信機ってのは対象に付けることでその対象の位置を知らせてくれる物です」


「何!?そんな便利な物があるのか?君たちの世界は進んでいるなぁ…」


 感心しているレーケンさんに苦笑いしつつ、俺達は現場へと到着する。そこでは確かに巨大ネズミが一匹おり、その他小さなネズミも大量にいた。


「よし、じゃあ流、俺達が気を引き付けるから隙をついて仕掛けてくれ!行くぞ!」


「うん!」


「任せて!」


「ああ」


 俺が流に指示を出すと、流は頷き、俺はその様子を確認して涼海、リン、レーケンさんの三人と共に突撃し、巨大ネズミの意識をこちらに向けさせる。


 俺は念動力で小石を飛ばしてぶつけ、涼海は手加減して硬い背中に蹴りを入れ、リンは死者の(リビングデッド)兵士(・ソルジャー)を嗾け、レーケンさんは幻剣召喚を行った後、峰の部分で殴る。


「今だっ!」


 そして巨大ネズミが怯んだ隙に流が発信機を巨大ネズミの腹の辺りへ撃ち込み、それを確認した俺達は巨大ネズミを殺さずに発信器が壊れぬよう気を付けて袋叩きにして弱らせる。

 ある程度弱らせると、いつも通り巨大ネズミは逃亡を図る。普段なら逃がさず倒そうとするところだが、今回は敢えて見逃がす。そして巨大ネズミの姿が見えなくなると、流が発信機からの情報を捉えて位置を補足する。


 暫く待っていると、流が呟く。


「止まったな」


「!死神の元に着いたか。…よし、場所は?」


「ここから北西にある…工場のようだな」


 地図を見ながら流が位置を特定する。


「すぐに向かおう。流!何か動きがあったら教えてくれ」


「了解」


 俺達はいざ決戦、と言う意気込みで現場へと向かう。そこに死神の野郎がいることを願いながら。


「待ってろよ、死神!…その面拝んでやるからな…!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ