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無限回廊と幼馴染  作者: 名梨野公星
第一章:始動の春
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EP7.大魔人と魔法使い


 初めて三人で異世界に行ってから二週間が経った。

 俺達の通う高校では、その間に体育祭を行った。

 普段だったらあんまり気にしないが何となく気になって涼海の出ている選抜者リレーを見ていた。

 ふとその時思ったのは前、というか特に中学の時から速いな、とは思っていたがあれでも手を抜いてる訳で、その状態でも本気の俺よりも速い。つまり俺とあいつらの間にはそれくらいの差があるって事だ。

 しかし、この先もあいつらが異世界に行くのについていくとして、二人に守って貰ってばかりというのもどうなんだ。という問題が生まれる。

 一応、鍵には持ち主の力を大きく引き出す能力があり、複製品でも効果は下がるが適応されるらしい。

 なので俺の体も多少は強化されている。しかし複製を重ねると、どうも力が弱くなるらしいという事が分かった。

 まぁ結衣乃との強化の幅の違いからの推論だけど。

 で、結局何が言いたいかって言うと、ぶっちゃけ俺は強くなりたい。

 流石に守ってもらってばっかりってのも気が引けるからな。


「ちょっとー剣義聞いてる?」


「群星君?大丈夫?」


「んっ?ああ、大丈夫。ちょっと考え事してただけ」


「あっそう。気を付けてね」


 危ねー危ねー、つい考え込んじまった。

 あ、因みに今は二回目の異世界クエストの途中だ。

 この世界の人達が異世界召喚を行なって俺達を呼び出した理由。

 即ち今回のクエストだけど、何でも伝説の大魔人ってのが復活して街を壊したとか。

 今はその壊された街に馬車で向かってる途中。


 何でテレポート使わないのか結衣乃に聞いてみたら曰く「ゆっくりするのも良いじゃん」との事。


 まぁ、折角の異世界だしな。恐らく前回は俺の為に配慮して巻きでやってくれたのだろう。


 …かれこれ3日ぐらい移動してるけど。


「おっ、そろそろ到着だね」


「えっ、マジで?」


「うん、確かに気配が近い」


 さて、今回の目標の大魔人だが、実はもうその壊された街を離れて山奥にいるんだとか。

 まぁ、そりゃあ今でもそんなバケモノがいるようなとこに馬車出さないわな。


 そんなこんなで街に着いて2、3時間。


 今も俺たちは山奥で大魔人捜索中だ。

…足が痛え……。

 因みに涼海も結衣乃も気配は感じるけど細かい位置までは分からないらしい。


「な、なあ。そろそろ休もーぜ…もう足痛えよ」


「うーん、確かに私もちょっと疲れたな。すずちゃん、休もう?」


「うん、分かった」


 とりあえず近くにあった岩場に腰掛け、出発前に街で買った菓子を口に放り込む。

 見た目はチョコっぽいけど、中身は煎餅似だ。

 そう言えば異世界で買い物する時は他の世界で手に入れたお宝を売ってるらしい。…今度俺も見せて貰おう。

 そして三人で菓子を食べながら雑談をしていると、大地が揺れる。


 …まさか。そう思うと同時に頭上が暗くなる。

 太陽(のような天体)のあった方を見ると、成る程、確かにデカイ。…ゴリラにも似た真っ赤な大魔人がいた。


「うわっ、でけえな…」


「おー、ほんとだ。よし、今回は私ね、すずちゃんは剣義のガードよろしく!」


「任せて」


 結衣乃はそう言い残すと、緑色の魔法陣から杖と共に赤い柄に金色の装飾の入り、綺麗な黄金色の毛を持つ魔法の箒みたいなのが出て来る。

 杖もこんな感じのデザインだし、好きなんかねこういうの。

 結衣乃が箒に跨ると、箒はすごい勢いで飛び立ち、大魔人へと突撃する。


「はっや」


「ドロップコンボ・インパクト!」


 俺が結衣乃のスピードに気圧されてる間に大魔人はグオオ!という叫び声を上げ、パンチを結衣乃に向かって繰り出す。

 それを宝石と氷の塊を使って生成した盾で軽々防ぐ結衣乃。

 多分、土属性と氷属性の魔法の組み合わせだろう。

 そして、結衣乃は高速で飛び回ると、杖を掲げる。

 すると、結衣乃の元に赤い光が集まっていく。


「な、何じゃありゃあ…」


「結衣乃は全ての属性の魔法同士での組み合わせで攻撃を出せるの。

けど、今回の大魔人みたいに巨大な相手だとああいう風に一つの属性に絞ってその力を一点集中させる事で威力を高めた方が倒しやすいの」


 マジかよ…。この前のやつもめっちゃ強かったのにあれより上の火力を出せるって…やべえな。


 ちょっとビビリ気味に上を見上げていると、赤いエネルギーは巨大な火炎となる。


「これで終わらせるから!ドロップコンボ・バーニング!」


 巨大な大魔人を超える程の巨大な業火が大魔人を包み込み、焼き尽くす。

 大魔人は断末魔を上げると、一瞬にして消し炭になる。

 崩れてきた大魔人だった物が降り注ぐが涼海が高速で切り刻んでいく。

 よく見ると金色の刃みたいなの腕に纏ってるけど何だあれ。


「ふう、大丈夫?群星君?」


「あ、あぁ、今のは?」


「ん、あれは無敵の加護の範囲を調節して刃状にしてるんだよ。ね、すずちゃん」


「うん」


「うおっ!お前いつの間に」


 頭上から声が聞こえたと思っていたら目の前に結衣乃が立っていた。


「という訳で名付けタイム!どうぞ!」


「え、俺ぇっ!?えーと…うーん…」


 突如として無茶振り、これ技出る度にやんの?


 少し考えると、何となくぽい物が出来る。


戦姫の(スラッシュド)一太刀(バルキリー)とか?どうよ?」


「うーん、良いね!すずちゃんはどう思う?」


「いいんじゃない?言わないけど」


「えー、いいじゃーん!かっこいーじゃん!」


「いや私は…」


 ゆるふわ女子劇場を見てる間に光に包まれ、気づくと涼海の部屋に居た。


 ……なんかあっさりと終わったなぁ…。


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