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無限回廊と幼馴染  作者: 名梨野公星
第四章:決意の冬
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EP55.空中都市大決戦


「いくぞ!」


 俺はそう言うなり、鳥人達の元へと飛翔する。


「!?速い!!」


「何だあの速さは…!」


「どうした?俺はここだぜ!」


「!!しまっ──!」


「ぐあっ!!」


 素早く鳥人二人の背後に回って斬り裂き、そして再び高速で飛行し、別の鳥人の所へ向かう。


「今度はこっちだ!!はあっ!」


「何!?うわあっ!!」


「く、くそぉっ!」


「ぐうああっ!!」


「凄い…飛行戦で完全に鳥人を上回ってる…!」


「あれが聖剣の進化によって齎される力…!」


 涼海とリンは目の前の光景に息を呑む。


「貴様の進撃もここまで…!」


「グルーイ!お前に勝って、この戦いは終わらせてもらう」


 俺の前にグルーイが現れ、長剣を構えると同時に突っ込む。

 剣と剣とがぶつかり合い、衝撃が手を伝っていく。


 しかし、俺は手を緩めず、素早く後ろへ飛ぶと、旋回して、同じく旋回して来たグルーイと再び剣をぶつけ合わせつつ、今度はお互いに同じ方向へと鍔迫り合いをしながら飛行し、離れたりぶつかり合ったりを繰り返しながら空を縦横無尽に駆け巡る。


 鳥人達はその戦いの動きの速さに感覚がついていかず、加勢することすら出来ずに戦いの行方を見守る。


「はあっ!」


「ふんっ…!」


「やるじゃねぇか!」


「お前こそ。人間如きにここまでの実力を持った者がいたとはな」


 少し離れて言葉を交わすと、俺達は再びぶつかり合う。

グルーイの長剣が、俺の鼻先を掠めていくが、俺はそれを空中で宙返りして回避し、反撃に聖剣で下から切り上げる。


 しかし、グルーイはそれを右に飛ぶことで避けると長剣を振り下ろす。

 俺も負けじと聖剣を振り下ろすと、力は拮抗して衝撃だけが周囲に広がる。


「ふっ、実に素晴らしい力だ。お前、我が都市に来ないか?」


「お断りだ。俺には目的があるし、お前等なんかのレベルで俺は収まる気はねーよ」


「そうか…殺すには惜しい人材だったぞ、お前は」


「俺はお前に負けたりしねーよ。…こんなとこで、立ち止まる訳にはいかないんだ!」


 俺はそう言うと、グルーイの腹を蹴って大きく後ろへ飛び、そのまま聖剣を構えて残った魔力を注ぎ込む。


「これで…最後だ!聖天星覇斬!」


「ふん!天空一文字斬り!」


 俺はグルーイ目掛けて突き進み、グルーイは俺目掛けて突撃してくる。

 そして白く輝く聖剣の刃と、光を反射して煌めく長剣の刃とが一瞬だけ交差して、そして俺達はお互いの元の位置を入れ替えた所で止まる。

 実際には何秒と経っていないだろうが、永遠とも思える静寂の中、俺はポツリと言う。


「…俺の勝ちだ」


「くっ…!この私が…人間…如きに…!」


 グルーイは愕然として、その身は地面に向けて崩れ落ちていく。

 そしてそのまま地面に叩き付けられる前に、その体は光の粒となって消えていく。

 一瞬遅れて自分達のボスがやられたことに気付いた鳥人達は騒ぎ出す。


「グ、グルーイ様が…負けた?」


「嘘だろ…あいつ、どんだけ強いんだ…?」


「お前等のボスは倒した。今なら降伏して人間との争いを止めるって言えば見逃す。…でも、まだ俺達と戦う道を選ぶと言うのなら、容赦しない」


「言っとくけど、私達も回復したから、三人全員で迎え撃つわよ」


「ふふん。どうする?やる?」


 鳥人達は集まって話し合うと、俺達に向き直り、言う。


「…わ、分かりました。もう人間には手を出しませんから!!そ、それで良いですよね!」


「交渉成立、かな?…言っとくが、約束破ったら…分かってるな?」


「は、はい!」


「…なら良い」


 鳥人達はその後すぐに去っていった。

 奴等はグルーイのカリスマによってチームとして成り立っていただろうことはなんとなく感じ取っていたので、狙い通りに事が運んで良かった。

 鳥人達が去っていくと、帰還用魔法陣が生成され、俺達はそれに乗り、帰還する。


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