EP102.剣義の攻略法
「壊れた時計の静寂」
「!」
メテスが呟くと同時、その周辺の時は停止する。しかし、この技の効果を涼海が受けないことを知っていたメテスは確実に剣義を仕留めるために時を止めると同時に剣義の首を刎ねようと剣を横へ滑らせる。
その時、本来究極の静寂に包まれているはずの世界で、ガキィン!と甲高い金属音が響く。
「…何で、止まってないんだ…?そのオーラは……」
「種明かし、欲しいか?」
攻撃を受け止めたのは涼海ではなく、剣義自身だった。金色のオーラを纏い、聖剣でメテスの剣を受け止めている。
「俺の聖剣は進化する。その特性を利用して涼海の無敵の加護をトレースしたんだよ」
「何…!」
「俺は気付いた。何でお前の時間停止が涼海の無敵の加護で防げるのか。答えは簡単。お前の時間停止はこの辺り一体に展開した陣に仕込まれた術式によるもの。範囲内の全てのものの時を止めることが出来る反面、逆に言えばそのタイミングで無敵になれば防げるってわけだ」(ま、実際には一瞬しか保たねえからタイミングミスったらおしまいだし、聖剣の時だけ止めることで強引に長持ちさせてるだけだが…言う必要はないな)
「…!?」
「よってお前の時間停止は通用しない!何なら普通の攻撃もな!オラッ!」
「くっ!」
「戦姫の一太刀!」
「もう脱出したのか…!」
剣義が種明かしをしつつ聖剣で一薙ぎしてメテスを跳ね除けると同時、重力による枷を抜け出た涼海が触手を切り落とす。
「ふざけた真似してくれたわね…まあ良いわ」
「ああ、何であっても…ぶっ潰す!」
剣義と涼海は再び並び立つと、まずは涼海が雷撃を放つ。
「雷光!」
「エクスプロージョン・ルイン!」
「業火炎聖斬!」
「雷光烈打!」
「くっ…!」
涼海の放った雷撃をメテスは爆炎で相殺しつつ押し切ろうとするが、剣義が火炎を纏った聖剣で迎え撃ち、押さえ込む。その隙に涼海が雷の奔流を帯びた拳を放ってメテスを後退させる。
「聖天銀河斬!」
「秘剣・滅界」
凄まじい威力の斬撃同士がぶつかり合い、衝撃波を撒き散らす。
────
剣義、涼海とメテスとの戦いの最中、リンとシュウトは無限回廊の中を突き進んでいた。
「ねー、何処にいるのかな?」
「知るわけないだろ。もっとこう…不思議空間みたいなのを想定してたんだがな」
「まあ、充分不思議空間だけどね」
「…それはそうだが」
コロコロとその姿を変えていく無限回廊に、二人は苦戦していた。
「ん?シュ、シュウト!上!上!」
「あ?…!?」
突然リンが慌てたように騒ぎ出したのでシュウトが上を見上げると、稲妻のようなものが迫って来ていた。
(ヤベ、避けられねえ…!)
「間に合わなっ──」
「ドロップコンボ・インパクト!」
「「!?」」
シュウトは回避が間に合わないことを悟り、リンはなんとか助けに向かおうとしていたところで、風と雷が混ざったエネルギー波が飛来して高速で稲妻を相殺する。
「久し振り、リン。それと、初めまして…新しいお仲間さん」




