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大人の片想い

作者: aki

配置換えであなたが俺の部署に来た。

当面の間、一緒に働くコトになった

踊り出したい位に嬉しいが、生憎俺は踊れない


隣の部屋で仕事をしてるあなた

細い頸につい目が行ってしまう


振り向いて欲しいけど、目が合うのはドキドキしちゃうから無理


いったい俺はどうしてしまったんだろう

もう良い歳のオヤジなのに


大切にしたい 

幸せでいて欲しい 

だからこのまま、会社の同僚のまま、普通に挨拶と事務的な会話ができるだけで満足


イヤ違う 

俺だけのものになって欲しい 

俺にだけ微笑んで欲しい 

その華奢な体を抱きしめたい


ダメだ

普通の関係でいないと、見ていることも出来なくなる

この気持ちが伝わってしまったら、そこでこの恋は終わり


万が一想いが通じたとしても、始まった恋の行き着く先は別れしかない。

大人の恋に幸せなんて、まず有り得ないんだから





ふと自分はこの恋を楽しんでいる事に気づく


終わらせたくない、ずっと好きでいたい

でも、伝えたい 伝えたら終わる 

ただ困らすだけなのはわかっている


もどかしい


気がつけばもう1年以上 片想いをしている

学生の頃だってこんなに長い間 気持ちを抑えていた事なんて無い


若い頃ならば責任の重さを知らないまま

未熟さの持つ勢いで、怖さも無く突っ走る事が出来た

今の俺には無理だ 

生活という土台に脚を固められ、

社会のルールや周囲の目 家族の将来 

そんなもの達が俺の気持ちにブレーキをかける


もちろん拒否されるのも怖い

でもそこは相手の気持ち次第


今の立場の俺にとっては拒否される方が普通のこと

それに若い時ほど拒絶に対する恐怖は薄い

培って来た自分への自信のせいか




きっとあなたは受け入れてくれる様な気もする。

なんの根拠も無い自信


優しいあなたは拒否する事が出来ず、俺を受け入れてくれる

そんな気がする。


優しさに甘えた我儘な考えに後押しされ、

やっと聞く事が出来たLINEに言葉を紡ぐ



何気ない会話

1日の終わりに おやすみ と送る

おやすみ と返ってくる。

ただそんなやりとりに とても大きな幸せを感じる。




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