表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

パーソナリティ障害の私は誰?

作者: ダンナくん

私はパーソナリティ障害

パーソナリティ障害の私は誰?



私の人生が始まったのは24歳の時。


地元の青森を後にして愛知県で働いていた。


地元が青森だということ、自分の誕生日は知っていた。


それ以外は何も覚えていなかった。


仕事を頑張っていた時、会社の上司にストーカーを受け、不眠症になり、鬱になった。


その頃から、自分が覚えていない地元青森での生活を送っている夢をみる様になった。


つぎはぎな、断片的な、自分では無い感覚があった。


私は気が強いが、夢の中ではいじめられっ子。


学年中で虐められていた。


無視、暴言、階段から落とされるなど、やられていた。


それを自分の目で見ている。


でも自分では無い感覚。


それを医師に伝えてみたが、ただ薬を増やされるだけだった。


段々と夢の時間が逆行していった。


多分小学生に上がる前位だろうか?


自分の母らしき人に包丁を突き付けられていた。


その横には男がいた。


下半身だけ裸の男が…


母らしき人は自分に包丁を突き付けながら、こう叫んでいた。


『お前が誘ったんだろ!殺す!うちからこれ以上奪うな!』


意味がわからなかった。


私は裸で母らしき人に否定していたが、包丁を構え、何かを喚いていた。


その時、兄らしき人に母は押さえつけられた所で夢は終わった。


逆行した夢はここまでだった。


後は、小学生2〜3年位だっただろうか。


兄とその友人に襲われている夢。


やはり自分では無い感覚だった。


どの夢も自分の目で見ているが、自分の事では無い感覚…


それも、夢の中の自分は、毎回人が変わったかの様な話し方だった。


例えば、階段から落とされた時は、ニコニコ笑って、『わざとじゃないなら、しょうがないよね』


兄とその友人に襲われている時は、何も喋らず、何も考えていないかの様だった。


ただ、どの夢でも考えていた事が分かった。


[死にたい]


色んな感情はあったが、一貫して死にたいと言う感情が強かったのが分かった。


話は元に戻り、鬱病と診断されて2年程経った頃だろうか


医師に催眠療法を勧められた。


時々、記憶が無い時があったからだ。


買った覚えが無い物があった事から始まり、しまいには、自殺未遂で入院していた事もあったからだ。


ただ、かなり自分でも怖かった。


何故なら自分の覚えているのは24歳からで、愛知県に住む以前を覚えていないからだ。


あの夢は?


記憶が無い時は?


自分が怖かった。


すぐに受けるのが出来ず、記憶なくまた入院していたり、色々あったが、4年後に受ける事に決めた。


その頃には、私は結婚をして子供を授かっていたからだ。


記憶なく、子供に何かしたら…と思ったから。


でも恐怖感は消えなかったが、子供の為だと言い聞かせて、ネットで調べて予約。


当日、催眠療法を受けて、私は、パーソナリティ障害と初めてわかった。


幼少期から小学生に上がる前までの記憶を思い出す事は出来なかった。


その記憶を思い出すと、自分は壊れるらしい。


催眠療法士の方にも、その記憶を守っている人格と話したが、思い出させないでくれと言われたらしい。


催眠療法中の記憶はやはり無い。


ただ一つ、催眠療法に入り始めの時に言われた

『子供の自分に何と声をかけてあげる?』

と尋ねられた時

『すぐに死になさい』

と言った事は何故か覚えていた。


それを伝えると、催眠療法士さんは

『あの質問、自分の子供に対しても同じ事言える?』

と言われ、何も言えなかった。


診断書を貰い、医師に渡すと

『やはりそうでしたか』

の一言だった。


私は、本当の自分では無く、人格。


本当の自分は、他の人格が守っている、真っ暗で真っ黒な扉の中にいるらしい。


本当の私は出て来る事は無い


ただ、私は人格。


自分が生きている今が本当の私なのだろうか。


答えは出ない。






本当の自分を知る事が本当に幸せなのだろうか

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ