序章〜始まりは唐突に〜
今回初投稿します。右も左もわからない新米ですがゆったりと書いていきますゆえ温かい目で見ていただけると嬉しいです。もしよろしくかったらどんなコメントでもいいのでほしいです。これからの活動に生かしていきたい所存です。
注意:表現方法が下手くそで読みにくくとても読めるものではないかもしれませんが読んでいただけたら幸いです。
年収五百万のおじさん。さん
『なんで希美佳ちゃん返信くれないの?会う約束までして…。僕はこんなにも会いたいのに…。時間が空いた時返信下さい。まってます。』
深夜☆さん
『ねぇ!?今日駅でずっとまってたんだけど!?なんでなにも連絡してくれないの!?せっかく夜景の綺麗なホテルを予約したのに…。あんまりだよ…。』
昼間はリーマン。夜はスーパーマンさん
『お仕事が忙しいのかな?それならしょうがないけどできればちゃんと会ってお話ししたいな…。今度の日曜また同じ場所でまっています。よかったらお会いして酒でも飲みましょう。色々とお話ししたいですし…。』
薄暗い5畳半の部屋の中パソコンのディスプレイだけが、画面と向き合う男の顔と部屋を僅かに照らしている。青年はメガネをかけ、少し、というかかなり顔色が優れなく見るからに引きこもりという見た目だ。髪も肩の近くまで伸び放題。体は細身。病人かと間違えそうなぐらい、健康的とは言い難い身なりをしている。
その男は画面を見ながら不気味にほくそ笑み、急に高らかに笑い出した。
「はーはっはっはっは!!!!愉快愉快!!!まさか、連絡を取り合ってる相手が男とも知らず、こんなに熱心に連絡を入れてきて!!!!阿呆の一言だわ!!!!!!」
なんとも不謹慎なことに腹を抱えて笑う男。男の名は三浦拓人。現在21歳にしてフリーター。定職には就けずバイトを掛け持ちしてなんとか生活をしている。ちなみに童貞である。
社会から見てみればどうしようもない青年は傍に置いてあったコーヒーを一気に飲み干し、
「くくく…。他人の不幸ほど美味いものはないわ!!!!」
…どうしようもない輩だ。
そう。彼は現在、自らが管理する出会い系サイトにて、数多の男たちを騙しまくり、不幸のどん底に突き落とし続けるという、ねじれたパスタで有名なフジッリがドン引きするぐらい、どうねじ曲がったらそうなるのかというぐらいねじれにねじれた性格をもっている。
みんなが山というのであれば彼は宇宙といい、みんなが右へ行けば彼は後退する、などといった常識にとらわれない考え方で周りをある意味で圧倒させてきた彼。
「姉上の画像がこんなところで役立つとは、微塵もおもっていなかったぞ…!」
…拓人の姉が聞いたら間違いなく鉄拳制裁を下されるであろう。
そんな言葉を吐いた直後であった。
「…ん?またメールが…」
届いたメールの内容は、
希美佳ちゃんへ
突然の連絡すみません!あさむらいというものです!顔写真拝見させて頂きました!モデルをやってるだけあってとてもお綺麗ですね^_^
是非よろしかったら連絡を取り合いたいです!よろしくお願いします!
といった内容であった。
普段の拓人であれば即決オーケーをだしていたのだが、このとき少し躊躇った。
なぜなら、連絡を送ってきた男は目を見張るほどの美少年だったのだから。
「なんでこんな奴が出会い系に…?」
気になると同時に腹の底からドロドロと黒いものが出てくるのを拓人は自覚していた。
「ほほぅ…そんな容姿で出会い系をうろついて挙句拙者と連絡をとりたいとは…!」
嫉妬心から拓人はその男を是が非でも不幸のどん底へと落としてやろうと思いオーケーの返事をした。
これが後に多くの波乱を巻き起こしていくことになることを、今の拓人は知る由もなく、不気味にほくそ笑みながら「あさむらい」に返事をした。