表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/3

1.反社だってバカンスは満喫したい

ヨウちゃんの夏休み日記!


〜うーみーはぁ あおいーなあ おーきーいぃなー〜


 目前に広がるのは、青い海! 白い砂浜! 

 

 こんにちは! 私、日楽あきら はるは現在、カルマファミリーのみなさんと一緒に海水浴に遊びに来ています!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〜数時間前〜


 八月。最近は暑くなってきて、どうもみなさん(特にセイコさん)、お仕事に身が入っていないようでした。


 そんな時。長年頑張っていた、お屋敷のクーラーが故障してしまいます。


ーーボス! 夏季休暇を申請します!


 セイコさんは元気よく手を挙げました。


 影助えいすけさんはワガママ言うんじゃねーよ、とセイコさんに睨みを効かせましたが、そんなことでへこたれる彼女じゃありません。周りの目なんか気にも留めませんでした。


 ボスは、顎を撫でながらうんうんと考えているようです。


ーー空調が効かないんじゃ若いのは耐えられないだろ。……よし! ここは俺が一つ、部下を労ってやるとするか。


 ボスは信濃さんたちと一緒に留守番をしているから、クーラーの修理が終わるまで、私・セイコさん・影助えいすけさん・おぼろさんの四人で、カルマファミリーの所持するプライベートビーチに行ってきなさいと言いました。


 当然ながら、影助えいすけさんはこの提案に反発します。"非常に気に食わねェ"という顔をしていました。


ーー何考えてんスかボス! もしオレらのいない間に敵に攻められたら? 熱中症になったら? ……第一、なンでオレがコイツらなんかと!


ーー我慢しなくていいんだぞ影助えいすけ。お前だって日頃のストレスが相当たまってるはずだ。


ーーいいやオレは残ります!


 ボスが苦笑する中、頑として譲らない影助えいすけさん。そんな彼を見兼ねてか、おぼろさんはボスにコソコソ話をしに行きました。


(おお、なるほどな! ……恩に切るぜ、聖田きよだ!)


 おぼろさんは胸に手を当て、洗練された感じでボスに礼をします。


ーーあのなあ影助えいすけ。あのビーチ、買うだけ買って後は放置してたろ。密漁者にやられでもしてたらたまらん。



 そうだそうだ!とセイコさん。



ーーだからこそ、だ。ビーチの様子を見に行ってほしいんだ。この通り!


 ボスに頭まで下げられてしまい、影助えいすけさんは観念したように目を瞑ります。


ーーチッ、分かりましたよボス。あくまでこれは"任務"。そういうコトですね?


 セイコさんは軽快に口笛を吹き、おぼろさんはほっと胸を撫で下ろしました。



ーーいいかテメェら! 間違ってもこれは遊びじゃねーからな! ちょっとでも隙見せたヤツは即殺す!



ーーふふっ、上手く乗せられたようで何よりです。


 おぼろさんは、喜べばいいのか悲しめばいいのか戸惑う私に耳打ちをしてきました。





if世界のようなそうじゃないような……そんなふわっとした設定の作品です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ