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宿敵


照りつける太陽、乾いた地面。

懐かしい感覚だ。

まあ感覚的な話になると、

例の飴を舐めているから体感は

平常時と全く変わらないのだが。

その分水分補給は定期的に行い時折休憩も入れる。

懐かしい多肉植物も食べた。

そろそろ…見えてきた。

壊れた吊り橋。

砂漠側からの景色は、こんな感じなのか。


「おーい!」


呼びかけると、

向かい側の道の傍の茂みからドワーフが顔を出した。


「聞こえてますかー?」


手で丸が作られる。

聞こえているようだ。


「準備しましょう」

「ウン」


近くの岩に身を潜め、装備を装着する。

一応水分も補給。

目くばせして準備の完了を確認。


「準備出来ましたー!」

『いくぞー!』

「はーい!」


ドワーフが茂みから出て、道を踏んだ。


「GRRRRRRRROOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOWWWW!!!」


咆哮が大地を突き上げる。

そして谷間から大きな塊が飛翔し、

そして戻っていった。

それを数度繰り返す。

かつて見た滑稽な姿だが、

今度はこちら側に来るとなれば

侮ることなどできない。

注意深く観察する。

垂直の飛翔はやがて曲がり、

地響きとともに砂漠に着地する。

姿形、まるで違わない。

あの頃のままの獅子巨人だ。

周囲を見渡す索敵モーションに入っているようで、

こちらの存在には気づいていないようだ。


「いきます」

「ウン」

「火球」


火球を唱え、獅子巨人から一瞬目を逸らした、

その時だった。

獅子巨人が消えていた。


『バチュッ!』


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