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熱血コンビ



「ふー…」


大体わかった。

このマップは平坦でいて

遠くからでも射線がよく通る。

故にスナイパーライフルなどの、

長射程の武器が使われる。

屋内の戦闘など、

配置を探しているスナイパーとしかできない。

それでもなお桃子猫は短射程の

サブマシンガンを使う。

つくづく熱血なゲーマーである。

だからこそ、一緒に遊んで楽しい。

現在五対十で敵がリード。

同じ展開が続けば差は広がるのみ。

屋内で外の様子を伺おうとするも、

覗こうとしただけで弾が顔を掠める。


「お姉様」

「ン?」

「スモークグレネードで、

一旦マップの端まで行きましょう」

「オケ」


腰からグレネードを取り出し、

ピンを抜いて窓から投げる。

煙が展開されたら一直線に走る。


『バン!』


勘で撃たれたが難なく逃れる。


「右から撃ってきましたよね」

「ウン」


なら待たれている可能性があるので、

そいつは最後。


「左から行きましょう」


長射程武器を持っている奴らは、

大概マップの端から端まで斜線が通る場所にいる。

高い場所や通路の突き当たり。

大体はそこら辺に。


『ババババ!』

「くっ」


寝そべっている。


「マズ一人」

「次はあの」

『ピシュン!』

「屋根の上のやつですね」


おあつらえ向きにサプレッサーもつけている。


「二手に別れて目指しましょう」

「オケ」


スナイパーライフルは、

大抵撃った後にコッキングという動作が入る。


『ピシュン!』


つまり撃った直後に素早く動ける。


『ピシュン!』

「う…」


例え一人撃たれても。


『ババババ!』

「やるね…」


もう一人が倒せればそれでイーブン。

桃子猫とは別のところにリスポーン。

見渡すと走っている敵。


『ドドド!』


装備を見る限り先程のスナイパー。

配置を探していたのだろう。


『バン!』『ドンドンドンドン!』『パパパパパ』


銃声が激化してきた。

現在二十六対二十八。

この調子なら勝てる。


「ランさん」

「いきますか」

「ウン」


眼前の幅の大きい道に、スモークを炊く。


『バン!』『バン!』


行動が知れ渡り決め撃ちも増えた。


「…」

「ランさん?」

「いえなに、カスっただけです、

死ぬ弾数は変わりないかと」

「ナラ…」


ドッペルフリーと違って、

ダメージを負っても骨折したりしない。

走行に問題は無い。

そのまま外周に潜むスナイパー達を処理していく。

味方も調子を上げてきたようだ。


『バババババ』『ドドドド』


戦場に響く銃声の色が変わってきた。

スナイパー達が武器を変えてきて、

正統派の戦いとなる。

だがそれはやはり、地力での圧倒的な差となる。

卓越した技術を持つ桃子猫が、戦場を支配した。

決着。

WIN。



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