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江ッ戸時代


エロい。

江ッ戸。

なぜ今このタイミング?。

私がもっと、サイコパスとかだったら、

ナイフを近づけていた時点で興奮していたはず。

口の中を見せられたり、

指を舐められた時点で興奮するとは。

流石に直情的すぎる。

というか相手は猫の姿だぞ!?。

確かに、

子供向けのゲームに登場するモンスターが、

イケるかイケないかの論争に加わったことはあるが。


『ペロッ』


こちらの心情は露知らず、桃子猫は食べ続ける。

いや、冷静になれ。

何度目かの冷静かは分からないが。

補給は現状差し迫った問題の一つ。

それを早急に解決したいのはお互い様。

自分でそれができない桃子猫が、

私に頼るのは当然のこと。

であれば今の実を食べ終わった次にする行動は。


『バリバリジュルジュル!』


一つの実を半球になるまで高速で食べる。

残った半球のリンゴを刻んで桃子猫に食べさせる。


「あむあむあむ」


正直勢いで感情を誤魔化している。

何とか口の中を見ないようにしながら、指の慣れた動きだけですり身を口に送る。


『ペロッ』

「ッ!!」


未だ舌の感触だけは、心臓を跳ね上げさせる。

もはや無我夢中だ。


「モウ…無理…」

「ハッ!」


どれ程繰り返したのだろう。

地面には、半球状の皮が五個転がっていた。

そして手にも一個。


「す、すいません…」

「ンーン、アリガト」


桃子猫は両手で私の腕を抱き寄せた。

口周りが果汁で濡れているのが

また何ともエ『バチン!』


「トうしたの!?」

「いえ、頬に虫が」

「アヤー」


気付けはバッチリ。

森を見る。


「行きましょうか」

「ウン」



方針など決めずに森に入ったが、

特段困ることは無かった。

陽光が差し込むほどの木の密度。

桃子猫の嗅覚による食料の嗅ぎ分け。

目標への進度としては全くの停滞と言えるものの、

心意気は順風満帆だった。


「ちょっと待っテ」

「はい?」


桃子猫は一瞬地面を嗅いだ。


「動物の匂いカする」


そして右手で地面に一文字を描いた。

私にもそれが浮かび上がってくる。

獣道だ。

気付かずに踏み込んでしまっていた。

だがむしろこれは、好機なのかもしれない。


「待ち伏せしてみませんか?」


ここがゲームの世界であるなら、

モンスターも習性というものがあるはず。

この獣道がその証拠に近い。

そして何より、この道は細い。

獅子巨人並のモンスターは出てこないだろう。


「…」


桃子猫は返事をしてくれず、ただ私の背後を指差すだけだった。


「一体何がーーー」



最後までお読みいただきありがとうございますヽ(;▽;)ノ

こんな私にいいね、評価、ブックマークして下さりありがとうございます(;_;)

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