カード集め、ツー!
「逃げろ逃げろ!」
今、私たちは逃げています。
「逃げるってどこに!?」
何からって?
「そもそも何なのよあれ!?」
それは光の玉、大きくはないけれど数が多い。
「んなこと俺に言われても知らん!」
ちなみに私はクラガおじさんに担がれてます。
「ああ!もう!」
どうしてこんなことになったかと言うと。
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《そいや森行かないの?》
《楽しそうやな》
クラガおじさん、ネノさんと話していると、そのこめんとが目に入る。
「あ!そろそろ行かなきゃ!」
忘れてた、忘れてた。
「行くってどこに?」
「森!」
「俺らもついて行っていいか?」
「え?うーん、いいよ!」
少し悩んで答える。
「お、やった」
「やったじゃないわよ、まったく。」
ネノさんが小突く。
「わりぃわりぃ」
笑いながら謝るクラガおじさん。
「じゃあ、行こー!」
店を出て、石畳の道を歩く。
門から外に出て、森まで行く。
てくてく、てくてく。
「着いたー!」
森に着いてそのまま奥へと進む。
「それで?何をカードにするの?」
ネノお姉さんが森を進みながらそう聞いてきた。
「え?」
間が空く。
「……なあ、いちご。もしかして」
「デッキの作り方知らない?」
二人に聞かれる。
「……?あっ、えへ」
《やっぱり》
《かわいい》
《何も知らないって言ってたもんな》
《おいおいまじか》
《かあいい》
二人が額に手を当てる。
「まじかよ……」
「前途多難ね……」
それから二人が説明してくれた。
どうやらデッキを創るにはモンスターや武器、防具をカードにしないといけないらしい。
カードにしたものを使ってデッキを創って対戦するらしい。
「へ~。知らなかった」
「んで、また聞くが何をカードにするんだ?」
「む~」
私は考える。
何をカードにしよう?そもそも、カードにできる物ってなんだろう?
むむむ。
「あ!ねえあれってカードにできる?」
「どれだ?」
私は指をさす。
「あれあれ!」
「ん~?」
指をさした先には光る丸い玉。
「なにあれ?」
「光ってんな。近づくか」
《なんだありゃ》
《知らん》
《近づくのか》
《おお?》
そう言って光る玉に近づく。
「つんつん」
私は玉を触ってみた。
「あ、ちょ」
「大丈夫?」
《怖いもの知らずだな》
《ちょっと怖いな》
《みんな知らねえんか》
《知らんな》
「うん!多分大丈夫!」
そう言って二人に振り返る。
「……!おい!」
「え?なに?」
「なんかおかしいぞ!?」
「ねえ大丈夫!?なんか震えてるけど!?」
「なんかやばそうだから逃げるぞ!」
そして、冒頭に至る。