カード集め、ワン!
「デッキないの!?」
え~!?
《そうなんだよなー》
《まじ不親切》
《まずは創らなきゃ》
《めんどいぜ》
《いちごちゃんかわいい》
「そっか~、残念……」
むぅ。
《ごめんよ~》
《隠しててすまぬ》
《かあいい》
「じゃあ、さがそっか!」
行こー行こー!
《さがそー!》
《どこで?》
「あ、確かに。どこに行けばいいの?」
《森かなぁ》
《森だなぁ》
《かわいい》
《とりあえず神殿からでなきゃ》
「そーだね!まずは出よう!」
神殿から外に出るために、無駄に豪華な両開きの扉を開ける。
そしてわたしは外に出た。
「わあ~!」
地面を見ると石畳、空は青空、目の前には噴水。
「噴水だ~!」
噴水に近づいて水面を見る。
「きれいだねー!」
《かわいい》
《きれいやな》
《そうだねー》
「よし!行こー!」
てくてく、てくてく。
道を進んでいると商店街?に来た。
「お店沢山ある!」
《沢山あるな》
《かわいい》
《だねー》
目についた店に入るとカードがいっぱい。
「カードがいっぱいだー!すごーい!」
「そうだろ?ここすごいだろ」
「うん!すごい!」
誇らしげに言う見知らぬ声。
《うん?》
《あれ?》
「ん、だれ?」
「お?俺か、俺は」
見知らぬ人が自己紹介をしようとしたら。
「あ、いた!あんたどこ行ってんの!」
「あ、すまんすまん」
笑って謝る知らない人。
「まったく」
「だれ?」
「え?」
目と目が合う。
固まるお姉さん。
「ちょちょちょ!あんたこっち来なさい!」
「なんで!?」
引きずられて行く見知らぬ人。
少し経って戻ってきた二人。
《何だったんだ?》
《帰ってきたwww》
《wwwwww》
「ごめんなさいね。自己紹介の途中だったね」
ほら、と見知らぬ人に言う。
「俺の名前はクラガだ!よろしくな!」
「私はネノ、よろしくね」
見知らぬ人とお姉さんはクラガ、ネノというらしい。
「わたし、いちご!よろしくね!クラガさん!ネノさん!」
「こいつなんておじさんでいいのよ」
「わかったー!」
「え?ちょ」
《早い自己紹介》
《名前かっけえな》
《おじさんwwww》
「それで?なんでこの店に?」
「ここ何のお店?」
「ここはなあ、カードが売ってあるんだ!」
興奮した様子で言うクラガおじさん。
「カード?」
「そうだ!色々売ってるぜ?その分高いけどな」
「高いんだ」
「そうなのよ。気軽に買えないのよね」
はあ、とため息を吐く。
それから色々話をして、そうして私たちは森の奥へと足を進めていた。