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*処女作です。暖かく見守ってください。


疲労回復ポーションは私も欲しいです。

「明日からはお貴族様の邸宅で仕事だな!」

隣で酒を飲んでいる幼馴染に向けて俺はそう言った。

この寂れた酒場にももうなかなか来られないかと思うと感傷が湧いてくる。


「レンは気楽だなぁ…不安じゃないのかよ」

リュウが辛気臭い顔でそうこぼす。そんな泣きそうな顔すんなよな…酒がまずくなるじゃないか。

仕方ない。少し慰めてやるとするか。


「考えても見ろよ、お貴族様の邸宅での仕事だぞ?もらえる給料すごいことになるはずだ。給料で何しようとか考えたらワクワクしないか?」

ちなみに俺は剣を買おうと思ってる。剣術は大して得意でもないが、いいものを1本持っておきたいのは男のサガだろう。


「でもさ、どんな仕事を任されるかは行ってみないとわからないんでしょ?僕、料理とかの仕事は自信ないなぁ…」

確かにリュウの言うことも一理ある。実は雇ってもらったはいいものの、どんな仕事を任されるのかは当日に決めると言われているのだ。自分の不得意なことをさせられる可能性もなくはない。

「まぁその辺りの配慮はしてくれるだろうさ。幾ら何でも料理経験のないリュウを厨房には回さないだろ。」


「そうかな…。あ、でもレンは料理得意だから台所仕事になるかもね」

リュウは少し元気が出たのか、そんな冗談を言ってきた。

「オイオイ、俺は警備関係の仕事がいいんだけどな…。ま、今いくら話してもどうにもならんし今日はもう帰ろうぜ」

初日から寝坊してクビになったのでは目も当てられないからな。

「だね。もう帰って寝よう」

そんな会話をしながら、出発前夜の夜は更けていった。


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「それではリュウ、君には屋敷の警備の仕事についてもらう。詳しくは先輩に聞くといい。」

次の日に早速例のお屋敷に来た俺たちは執事長から配属を聞かされていた。

しかし…リュウのやつ警備か。俺も警備になるのかな?だったら嬉しいんだけどな。


「そしてレン、君は確か料理ができるといっていたな。厨房係のメイドが怪我をして困っていたところなのだ。その代役として調理関係の補佐を頼む。詳しくは料理長に話を聞きなさい。」

執事長は立派なあご髭を触りながらそう言った。

マジか。調理補佐か。クッソ〜…リュウのやつ羨ましいぜ。まぁ嫌ではないけどな…


こうして俺たちは働くことになったのだが、働き始めて1週間目に事件は起こった。


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ようやく仕事にも慣れてきたな。お、あれはリュウじゃないか!あいつも休憩中っぽいし久々に話すか!

「リュウ!お疲れ!」

少し驚いたようにこちらをみてリュウは返事をする。

「レン!レンも休憩中かい?」


そう言ったリュウの顔には疲れが見える。

「まぁな。仕込みもひと段落ってとこだ。それよりも、リュウ随分と苦労してるみたいだな?」

よく見ると身につけている皮鎧にも泥が付いており、戦闘訓練でもしていたのか?

「僕もそこそこ鍛えてたつもりだったんだけどね…。先輩のシゴキが予想以上だよ」


そっちはそっちで大変なようだな。少し泣きそうなのが面白い。

「じゃあ、いいものを分けてやるよ!」

そう言って俺はエプロンのポケットからプラムを取り出した。疲れてる時には甘いものがいいよな。うん。

「え、いいのかい?と言うかそれって食品庫のやつなんじゃ…?」


「リュウくん、細かいことを気にしちゃあいけない。これは休憩用に多めにとっておいたプラムだ。」

悪いことはしていない。ただ、ジャムにする予定のものを少し味見するだけだ。

「そ、そう?じゃぁ僕からも…コレ!」


そう言ってリュウが取り出したのはポーションだった。

「先輩が疲労回復にってくれたんだ。半分こしよう。」

リュウは嬉しそうに言っているが、疲労回復ポーションが必要になる訓練って…。俺は幼馴染に同情しつつ、それを見ていた。


疲労回復ポーションとプラムで気分転換した俺たちは、それぞれ自分の仕事に戻っていった。


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その日の仕事をなんとか終えて食堂で一息ついているとリュウがやって来た。…死にそうな様子で。

「身体中が痛い…熱っぽい。うへぇ…」

リュウは俺の隣に座るやいなや机に溶けている。一体どんな訓練をしたらそうなるんだ…。


「おい、そんな様子で明日は大丈夫なのか?」

思わずそう尋ねてしまうのも無理がないほどの疲れっぷりだった。

溶けた男、もといリュウは起き上がることなく答えた。


「警備班は訓練の次の日は非番なんだ…。こんな状態じゃ警備も何もないから…。」

マジか警備班マジか。こうなることも織り込み済みとは恐れ入る。でも幾ら何でもボロボロすぎやしないか?

そういえば俺もなんだか体の節々が痛い。お互いに今日は大変だったと言うことか。


「おい、リュウこんなとこで寝たらもっと体が痛くなっちまうぞ」

突っ伏したまま動かない幼馴染に呼びかける。

うん?反応がないぞ?

「リュウ?大丈夫か!?」


発熱しているのか、リュウの顔は真っ赤だった。大変だ!誰か呼ばないと!

急いで走り出そうとするものの、うまくいかない。不思議に思って足元を見ると、床が斜めになっている。

コレではうまく進めないわけだ。あとで設備班の奴に文句言ってやらなきゃな。整備不良だろ?

よく見たら壁も天井も斜めだし。欠陥住宅じゃないか。うん?コレもしかして俺が斜め?

…あかんやつじゃね?


そんなことを考えながら俺の意識も闇に沈んでいった。


ヒント:食べ合わせ

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