こだわりの城
飛んだ先で嫁さんが何やら怪しい恰好の男と話し込んでいたのを横目で見て居るとダイソン君?が現れたので声をかける。
「お前いくら何でもその恰好は嫁さんに怒られるんじゃないか?」
「いいえ、この城ではこの恰好が正装です姫様が実体化に制限が無くなった今、この姿をとれるのはこの私と霊体老師だけですし。」
「まぁ嫁さんが怒らなきゃ死神姿でも何でも良いけど・・・ところで、あの嫁さんと話し込んでる怖そうな姿の野郎は誰だ?」
「ああ、あの方はこの城の設備について相談して指示を仰いだアドバイザーの方でこちらでの御職業がネクロマンサーとか、我等でも中々手が出せない分野でしたので上から彼を紹介頂きまして完成にこぎつけました。」
「まぁそうだろうな冥界ってのは勝手に手を出して良い所じゃないしネクロマンサー何て初めて見たし・・・チョッと待て、上?誰だそれ?」
「あれ?この宇宙船の建造にあたり最大の功労者であり名誉会長兼相談役を言ってませんでしたか?」
「オイオイ!何だその役職、勝手に決めて何やってるんだ!いったい誰だよそれ。」
「オリジン様ですが、何か?」
「エ?・・・・・・どういう事だよお前オリジンと繋がってたのかよ・・・オリジンまで面白がりやがって、コリャ文句が言えない状況ってやつか・・・クソッ!まぁ良い、で?あのネクロマンサーを紹介して貰ったんだな。」
状況が飲込めたので嫁さんに近付き話掛ける。
「よぉ、こっちの話は終わったんだが嫁さんは楽しそうで何よりだね、ところであんたがアドバイザーさんかい?俺はこの宇宙船の持ち主でコウダイだ宜しく頼む。」
ネクロマンサーがこちらに手を出し握手を求めながら『ヨロシク』と言って来たのでこちらも応える形で握手すると、時々手が骨に見えたりするのを驚いていると。
「済まない実体化が中々上手く出来なくてね、私は冥界の者でねあちらでは実体化する事など無いからねオリジン殿から頼まれては断れなくてね。」
俺は嫁さんに服の裾を引っ張られながら中々友好的に振る舞う怪しさ満点なネクロマンサーに話を合わせる。
「しっかしうちのダイソン君のせいで苦労掛けたな謝るよ、この設備って皆冥界からの物なのか?向こうから勝手に持って来て良かったのかよ騒ぎにならないか?例えば冥界から死霊とか沸いて来たりとかさ、俺は嫌だぞこの宇宙船がゾンビの溜まり場とかになって居たら嫌だぞ。」
そう言い終わると俺は嫁さんに強引に引っ張られてネクロマンサーから離され何だ何だと驚いてると。
「婿殿、かの方にあまり乱暴な言葉使いは困る。」
嫁さんがそう言い出した。
「何で?アレって冥界から呼んで来たネクロマンサーって術者だろ?」
「違うぞ婿殿、あの方は冥界の王の王冥深王ハデロス様、冥界に措いては天界のオリジン様と同等である。」
「なにぃ!あのオリジンそんな恐ろしい奴送って寄越したのかよ、この宇宙船乗っ取られたらどうすんだよ。」
「それは違うぞ婿殿、あの方は腐った神とは違う私が尊敬する程優しいお方で曲がった事を嫌う、婿殿は地獄と一緒にしてないか?そうだとしたら考えを正して貰いたい。」
俺は『あれ?冥界と地獄って違うの?』と思って居ると。
「話の途中で済まない、自己紹介がまだだったね私は冥界を統べる者でハデロスという名だ私の事で何やら揉めている様に感じてね、これだけ美しい奥方を持つと他の男に苛立つのもわかるからね夫婦仲が悪くなっては私も困るのでね、自慢じゃ無いが私も妻が居る身で自分で言うのも何だが愛妻家であると言っておこう。」
急に話掛けられたうえに図星を突かれてしまい何とか誤魔化そうと話を逸らす。
「いや、俺は宇宙船の心配をしただけだ、ところで冥界と地獄ってそんなに違うのか?」
そう聞くと嫁さんが。
「ならばハデロス様に説明して頂いた方が分かりやすいと思うぞ、ハデロス様うちの旦那様に説明して頂けませんか?」
「フム、君の魂はかなり長い間この世を渡り歩いて居るようだが冥界にには来ては居ないようだね、冥界に来る魂は転生を望まない程生きる事に絶望した魂が殆どなんだよ、地獄は魂自体が穢れ過ぎてどうしようもなくなったから一応神の判断・・・まぁ私の判断で送られる場所だよ、どう言えば良いかな・・・そうだな私は落ちた魂を助けるのが仕事なんだ、先程迄君の奥さんと私の部下を契約させるかどうかの話をしていたんだよ。」
これは分かり易いと感心して契約という言葉に説明を求めて。
「契約?」
「ああ、君の奥さんは召喚術が使えるから本物のネクロマンサーである死霊王を契約させようかと思ってね、君の魂が言っているよ転生してから行動原理の一番が奥さんの事だと、それに奥さんの魂も今迄良く耐えたものだと感心出来る程の忍耐を強いられたんだろう?かなり疲弊して傷付いた場所を君の愛が包んで緩やかに修復しているんだ、君は僕と同じで愛妻家だろう?ならば情が湧いて応援したくなってね。」
うわぁお、凄い事言うから嫁さんが真っ赤になってクネクネしてるよと思いながら。
「そうなのかまぁあんたは信用出来そうだ、じゃぁ契約の事は嫁さんと話し合って決めてくれ、済まないが俺はダイソン君と話が有るからここを離れるよ。」
そう言ってからダイソン君を手招きして白い方の城を指して『飛ぶぞ』そう言ってから転移してダイソン君が来るのを待って辺りを眺める。
「黒と白で全く違うんだが・・・コンセプトは同じ?なのか?・・・あいつの拘りを見縊ってたか?」
そんな事を考えて口にしていたらダイソン君が現れた、その恰好を見て『ああやっぱり』と感想を漏らしながら声を掛ける。
「なぁここまで拘るとは思っていなかった俺が悪いのか、こっちは心身共に健康になるようにであっちは魂の穢れを削ぎ落すっていうか拷問?に近いようだし・・・乾坤一擲ってのは嫌いじゃ無いがなぁ。」
「総合コンセプトは健康で目指したのが白はデトックスで黒はデスとなっています。」
「うわぁ・・・まぁ良いかところで俺と嫁さんの寝室は一番上か?」
上を見ながら聞いてみたら。
「はっはっはっ!これは殿も御人が悪い天守閣は姫様専用の展望風呂と化粧室や衣裳部屋などです、その下の階は姫様専用のサロンと寝室でこれらは姫様の許可が無いと男子禁制となっておりますので殿の部屋は有りませんよ。」
「くっ!わかっていたんだが聞いてみた俺がアホだった・・・そろそろあっちに戻らないとヤバイ時間だな・・・オイ、俺の親父が捕まってるんだが替え玉と交代させておけ助け出したら俺の部屋に軟禁しておけば良いだろう、嫁さんにも言うなよ盛り上がりに欠けるからな・・・ああそれから親父の所に嫁さんが何か飛ばしておいたらしいぞその辺り巧くやってくれ頼んだぞ。」
そう言い終えてから嫁さんの所に飛んだ。
「あれ?ハデロスはどうした?帰ったのか?」
「ああ先程奥様から呼ばれて飛んで帰ったよ、婿殿に挨拶もせず失礼したと伝言を頼んでからな。」
「律儀なオッサンだな、それよりソロソロ向こうの奴らが動き出す時間だ戻っとかねぇとマズイだろ飛ぶぞ。」
そう言ってから嫁さんを抱えて奴隷商の元に飛ぼうとしてから腹が減ってる事に気付きダイソン君に『俺の亜空庫に何か食料入れといてくれ』と念話してから飛んだのだった。