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元社会科教師の異世界転生記  作者: 給湯温泉
少年遭遇編
7/19

5話 魔法少年育成ゲーム

生のりんごを食べ続けたらどうなるのか。

なんて実験するつもりはなかったのだが、図らずもそうなっていた。

仕方がないので、火種を貰いに、出来れば火の魔法を習得しに、町へ出掛けた。

前行った時と違い、道標に従って進むだけなので迷わず行けた。

と言っても、この森の直径は大体20kmあり、フィーユの家はその中心近くにある。

いくらもと運動部が中身でも、身体は少女なので軽く3時間は超えた。


一瞬役所に寄ろうかと思ったが、フラクのあの顔をみると殴りたくなるかも知れないのでやめといた。

代わりと言っては何だが、商店の並ぶ方へ足を運べた。


「よう嬢ちゃん、りんごいるか?」

八百屋らしき店の主にそう言われたが、正直、今1番見たくないものがりんごである。

「いや、結構です」

微笑んで答えるくらいしかやる事はない。

無愛想だったかな。


今は適当に歩いているが、きちんと目的があっての事である。

前来た時、酒場でこの町の魔法師の話を耳にした。

商店街を抜けた先にあるらしいのだが、教えて下さいなんて言うつもりは今はない。

りんごを食べながら考えてたのだが、「学習」の能力に1つの仮定が出来た。

すなわち、「見た魔法を習得出来る」。

仮定と言うよりは1種の願望に近いかも知れない。

だがそんなことは関係ない。

見て覚えれたら良し。

出来なかったら頼めば良し。

少女に魔法を教えるくらいならやってくれるだろう。


商店街を抜けると、1つの家が建っていた。

大きくもなく小さくもない、普通の戸建て。

周りの畑には野菜がいくつか育っている。

正々堂々正面から行こうとしたが、家の裏に回った。

延煙突がおるのでキッチンがあればラッキーだ。


裏には運良く窓があった。

身長的に届かないが、何たる幸運か、木箱があるではないか。

ここまでご都合主義だと、嵌められてる感が出るのだが気にしない方がいいだろう。

そこそこ丈夫な木箱に乗り、窓から覗き込むと、丁度キッチンが見える、真後ろだった。

しめしめと思っていると、女性が現れた。

フライパンを取ったのだから、料理をするに違いない。

ここで火の魔法を使われれば、これから死ぬのかってほど運を使い果たしそうな気がする。

そんな人の気をよそに、女性は火の魔法を使った。

「っしゃっ!」

心の中で叫んだつもりだったが、声に出ていた。

「誰!?」

もちろん、振り向き切る前にしゃがんだので見えてないはず。

そして、バレない内に元来た道を静かに帰っていった。


さっきのおっちゃんにまたりんごを勧められ、仕方なく1つ買い(金銭は前にフラクからもらった)、夕方前には無事家に着けた。

玄関にりんごを起き、魔法を使おうとする。が。

「どうやんだ?」

イメージ?気合い?やっぱり仮説だめだったか?

「まぁやっぱイメージだよな。酸素…に火を…」

理科の授業にお邪魔した時使っていた、ガスバーナーの火を想像して、掌を上に向ける。

すると。

「ブゥォォッ」

と勢いよく火が吹きでてきた。

「やっぱりイメージか。てことは」

指を立て、ライターをイメージする。

「おぉっ!これぞまさに爪に火を灯すってか」

とつまらない事をしていると


「ガサッ」


「!?」

さっきの魔女?まさか着けてきたのか?

殺される?まさかな。


警戒し、ドラゴンの火炎放射をイメージしながら待っていたが、現れたのは、疲れ果てた少年だった。

少年は力なく倒れた。

そしてその後にはさっきの魔女が…なんてことは無く、少年1人だった。

「おいっ!大丈夫か少年!」

少年名前どうしよう。

全然決まってないんです。

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