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汚史

日本が大韓女権帝国の植民地になってから約半年の月日が流れていた。


三年前、完全無欠の神国=大韓女権帝国に対し、天に唾するがごとく無謀な戦いを挑んだ日本大公国は、容赦無く完膚無きまでに叩きのめされ、国の全てを失い、見るも無惨な敗北者となった。


今では『日本』という国号は消滅し、『小倭』あるいは『小倭列島』という地域名で呼称され、全世界の地図にこの名称が記載されている。


正式名称は『大韓女権帝国属領小倭列島植民地』。女権帝国の出先機関である『総督府』がこの地の唯一絶対の統治機構として、司法・立法・行政をはじめ治安維持・経済統制・言論監視他のあらゆる大権を握っていた。


女権帝国の総督府は、かつて日本に存在したいかなる統治機構よりも強大な権力を持ち、その地に住む人々―『倭奴』(旧・日本人)―を支配していた。

旧・日本人。『日本』という国家が消滅している以上、正式には、彼らはもはや『日本人』とは呼べなかった。と同時に韓国人でもない。倭奴は『属領民』あるいは『属民』である。法的に言って、倭奴は総督府から下賜されたきわめて制限された人権しか持たず、社会的にも、全く奴隷と変わらない境遇に落とされていた。


女権革命を経て世界でいち早く女性上位・女尊男卑の貴族社会を確立した韓国は、世界最強の軍事力と隔絶した経済力とで東アジアに覇権を打ちたて、すでに女権帝国の属国と成り下がっていた日本に兵を進めて完全な植民地とした。

日本を無条件降伏させて併合し、全ての日本国民を奴隷化したのだ。

もはや小倭列島とその住民たち―かつての日本国と日本国民には、女権帝国に頭を垂れ、完全服従し、奴隷として奉仕する以外の道は無かった。そして未来永劫、失われた。『一億総奴隷』が当時の彼らのスローガンだった。


彼らには、せめて世界一強く、美しく完成された大韓女権帝国に支配されることを喜びとし、隷属し追随することを誇りとして、地べたを這い、泥水をすするように生きていくしか道はなかった。

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