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第一部 第八章 初パーティ


ロンドたちとの修行が始まって、一か月。


もう、自分でも分かる。


別人だ。


剣の振りが、速い。


魔法の発動が、短い。


体が、軽い。


それでも。


ロンドは言う。


「まだ、弱い」


ぐうの音も出ない。



ある日。


ギルド。


掲示板の前。


マリンさんが声をかけてきた。


「カインさん」


「パーティ、組みませんか?」


「……え?」


心臓が跳ねる。


俺。


ソロ。


ずっと、それだった。


「初心者の方が二人います」


「リーダー役、お願いできませんか?」


俺が?


「無理です」


即答。


マリンさんが苦笑。


「大丈夫ですよ」


「今のカインさんなら」


信用される。


その事実が、重い。


「……考えます」



紹介された二人。


少年。


短髪。


元気そう。


「俺、トム!」


「剣士志望です!」


少女。


長い髪。


気弱そう。


「リナです……回復魔法、使えます」


回復役。


貴重。


「俺は、カイン」


「よろしく」


二人が、頭を下げる。


「お願いします!」



初顔合わせ。


街外。


軽い依頼。


スライム討伐。


基本中。


戦闘開始。


トムが、突っ込む。


「うおお!」


早い。


無茶。


「待て!」


遅い。


スライムに足を取られる。


危ない。


俺が、斬る。


「下がれ!」


トム、固まる。


リナが、震えながら魔法。


「ヒ、ヒール!」


光。


トムの足が治る。


「……すげえ」


トムが目を輝かせる。


戦闘終了。


無事。


だが。


課題だらけ。



休憩。


俺が言う。


「勝手に突っ込むな」


トムが、うつむく。


「……すみません」


リナが言う。


「私も、遅いです」


首を振る。


「最初は、こんなもんだ」


本音。


俺も、昔はそうだった。



二戦目。


指示を出す。


「トム、俺の横」


「リナ、後ろ」


動く。


連携。


うまくいく。


楽しい。



依頼終了。


成功。


二人が、笑う。


「パーティ、続けたいです!」


言われる。


胸が、熱い。


「……俺でいいなら」


「お願いします!」



夜。


ロンドに報告。


「ふん」


「守るものができたな」


「弱くなるぞ」


「……はい」


「だが」


「強くもなる」


少しだけ、笑った。



初パーティ。


責任。


重い。


でも。


嫌じゃない。


俺は、冒険者だ。


一人でも。


仲間とでも。


進む。



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