第三部 第九章 組織の襲撃
王都が、静まり返る夜。
空気が、異様に重い。
俺は、屋上で剣を磨いていた。
遠くの街灯。
霧。
嫌な予感。
突然。
破裂音。
城壁の北門。
黒装束の集団。
数は、三十以上。
襲撃だ。
ギレンの指示。
「騎士団、前線! 冒険者は補助!」
バルト、ダニエル、ランド、アラン。
ミレーヌも、光を放つ。
俺は、中央突破を担当。
戦闘開始。
黒装束。
戦闘経験者揃い。
剣、魔法、罠。
一歩間違えば、命が飛ぶ。
俺。
《マルチ:統合型》。
剣。魔法。瞬時切り替えなし。
三体同時に倒す。
息は、乱れない。
しかし、異変。
奥の方。
フード男が立っていた。
微笑。
「来たか、カイン」
動きが、早い。
周囲の黒装束が、瞬時に反応。
圧が、違う。
戦闘。
俺一人。
正面突破。
フード男。
魔力を集中させた一撃。
避けるも、ギリギリ。
ミレーヌ。
光。
俺の体力、回復。
ランド、アランも後衛支援。
バルト、ダニエルは前線維持。
全員で、押し返す。
フード男。
笑う。
「お前、成長したな」
瞬間移動。
姿を消す。
残るは、混乱した黒装束。
戦闘終了。
死傷者はほとんどなし。
だが。
城門付近は、荒れ果てていた。
王都。
住民。
騒ぎは、すぐ収まる。
だが、噂は広まる。
「異常進化ダンジョン討伐者、カインが王都を守った」
夜。
俺は、屋上に一人。
拳を握る。
「次は、お前を倒す」
フード男を、心に刻む。
王都。
静かに見えるが、陰で動く組織。
次の戦いは、確実に近い。




