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第一部 第十章 ランク昇格試験


ギルド。


掲示板の前。


いつもと違う張り紙があった。


【Fランク冒険者 昇格試験 実施】


目が、止まる。


トムが叫ぶ。


「カインさん!」


「これ!」


リナも、不安そうに見る。


「受けますか……?」


俺は、少し考える。


正直。


怖い。


だが。


いつまでもFのままじゃ、進めない。


「受ける」


そう言った。



受付。


マリンさんが、にこっと笑う。


「おめでとうございます」


「一次は、実技」


「模擬戦です」


「二次は、簡易ダンジョン攻略」


分かりやすい。



一次試験会場。


訓練場。


受験者、十数人。


緊張した空気。


俺の相手。


大柄な男。


Fランク。


だが、場慣れしている。


開始。


相手が、突っ込む。


速い。


だが。


見える。


ロンドの修行のおかげだ。


避ける。


懐に入る。


胴を打つ。


相手、崩れる。


追撃。


剣を、首元。


「……降参」


勝ち。


あっけない。


自分でも、驚く。



二次。


小規模ダンジョン。


五人一組。


俺は、知らない三人と、もう一人の少年。


自己紹介。


全員、F。


緊張。


進む。


ゴブリン。


問題なし。


罠。


見抜く。


解除。


自分でも、驚く。


体が、勝手に動く。



奥。


少し強い魔物。


ホブゴブリン。


連携。


指示を出す。


倒す。


全員、生存。



帰還。


合格発表。


俺の名前。


あった。


「……やった」


トムとリナも、合格。


三人で、拳を合わせる。



マリンさんが言う。


「今日から、Eランクです」


胸が、熱くなる。


Fじゃない。


最底辺じゃない。



夜。


ロンドに報告。


「当然だ」


一言。


だが。


少しだけ。


嬉しそうだった。



俺は、思う。


ここは、通過点。


まだ、上がある。



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