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【四章完結】居場所をくれたひと  作者: 紅緒
第3章『はじめてのお城、新しい出会い』

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47話・お城ってすごいところ!

 夕食のために用意された部屋もやはり広くて、普段とは全く勝手の違う食事にアルヴィーはかなり手こずった。

 部屋の中にはメイドや執事が何人も控えていて、それだけでも緊張するのに、目の前にはたくさんのカトラリーが並んでいる。


(なんでこんなにたくさんフォークやナイフがあるの……?)


 更なる混乱の中、運ばれてきたのはスープのみでアルヴィーは(え、これだけ?)と口に出しそうになるのをなんとか堪えた。


「アルヴィー」


 その戸惑いを一番理解しているであろうテオドールが隣のアルヴィーに声をかける。


「一番端のカトラリーから使うんだ」


 端の大きなスプーンを手にして示す。

 それを見て、アルヴィーも同じものを手に取った。


「アル、私達を真似て食べればいいわ」

「わ、わかりました」


 サフィールもそう言ってくれたので、アルヴィーはみんなの所作を真似て、音を立てないよう慎重にスープを飲んだ。


 飲み終わるとすぐに皿が下げられ、今度は大きな皿にほんの少しの量の料理が盛り付けられたものが出てくる。


 シェフらしき男性が料理の説明をしてくれるが、正直アルヴィーには何を言っているのかちんぷんかんぷんで、この料理が何でできているのかさえさっぱり分からない。


 コース料理なんて初めてだったアルヴィーは、粗相がないよう気をつけるのに精一杯で、せっかくの高級料理を味わう余裕なんてなく、


(サフィールさまのごはんが食べたい……)


 そんなことを考えながら、やけにゆっくりに感じるディナーの時間を神経をすり減らしながら過ごしたのだった。


 しかしアルヴィーの受難はそれで終わらず、食事が終わると今度は風呂に入ることになった。

 サフィールの家の風呂でもかなり広いのに、アルヴィーとテオドールが連れて行かれた風呂はもはや民家がすっぽり入ってしまうんではないかという広さだった。

 そのうえ、メイド達に髪も体もピカピカに洗い上げられて、風呂を出てもメイド達が体を拭き上げ髪を乾かし、寝間着まで着せられる。


 サフィールの部屋だというところに辿り着いた頃には、アルヴィーはぐったりと消耗していた。


「お城ってすごいところだね……」


 ぽつりと呟いたアルヴィーに、テオドールも頷き返す。


「オレも、最初はめちゃくちゃびっくりしたし戸惑った」

「いまは?」

「ホントにちょっとだけど、慣れてきた」

「すごいね……」


 今のアルヴィーには、この環境に慣れることができるとはとても思えなかった。


「アル、慣れないことで疲れただろう」


 部屋には既にサフィールとノアがいて、扉の傍にはアンナが控えていた。

 だからなのか、サフィールの口調がいつもの砕けたものに戻っている。


「用意してもらったパジャマ、よく似合ってるね」


 ノアがアルヴィーを見て優しく笑う。

 よく知る顔ぶれだけの部屋ということと、ノアのその優しい笑みでアルヴィーの張り詰めていた緊張が解れていくのが分かった。


「おいで、今日はみんなで思いっきり夜更かししよう」


 サフィールに手招かれ、アルヴィーとテオドールが嬉しそうに駆け寄る。

 テーブルの上にはたくさんのお菓子とコゼーの掛けられたティーポット、よく冷えたジュースの入ったデカンタが置かれていた。

 それとカードやボードゲームも置かれている。サフィールの家にあったものや、初めて見るものまで、たくさんの種類のゲームが積み上げられていた。

 もちろん、今日ノアが贈ってくれた図鑑とカタログも置いてあった。


「今日は特別だよ?」


ここまで読んで頂き、ありがとうございます!


ろくな食事にありつく事が出来なかったアルが、お城の高級なコース料理のマナーなんて分かるはずがないのです。

私もコース料理では食べ方戸惑います(笑)。

格式張った料理よりも、サフィールの手作りのごはんをみんなで食べる方がアルには幸せのようです。

たくさん緊張して頑張った後は、お待ちかねの夜更かしの時間!


☆やブックマークで応援頂けると、とても嬉しく励みになります。よろしくお願いいたします!

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