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SILVER SKY - シルヴァー・スカイ -  作者: 梁間 蕭雨
第三部「東征」
24/35

獅死ノ戦団

間に合ったぞ!

 ジパニスに来てから、3週間が経過した。


 基礎がしっかり出来上がり、羅生流も教わっている。



 俺がほぼ戦闘修行ばかりしている中、キョウは鍛治屋にも出入りしているので、あっちの方が若干大変そうだ。



 遊びでサガラさんが手合わせしてくれることもあるが、【空歪(ノイズ)】と羅生流の合わせ技を使っても、全く勝てる気がせず、楽しい。




 §§§




 早朝。





 鳥の鳴き声さえしない、薄暗い空気の中布団を出る。



 大体、四時ごろか。


 いつもこんな感じで誰も起きないような明朝の時間帯に起き、木打ちをしたり、黒檀の重い木刀で素振りをするなど、朝稽古に励む。


 サガラさんも相当の早起きなのでそれに負けないように起きることにしている。



 と。



「おお、アイン君早いね。」

「あ、サガラさん。おはようございます。」


 少し稽古をつけてもらおうか。


「少し見ていただけますか。」




 ガシャン!




 なんだ。


 大きな破砕音が響く。



「なんじゃ。厄介者か。」

「見てきます。」

「儂も行く。」


 玄関門に向かうと、黒い鎧を着た集団が居た。


 噂に聞く、武士とやらか。



 しかし何かーーーーーーーー







 異様。


「誰だ。」

『人間がいたぞ。』



 ギチギチギチギチッ



 弓か!


「サガラさん、危ないので…!」

「年寄りを、舐めるでないぞ。」




 豪風。




 それは、サガラさんの猛烈な踏み出しによって発生したものだった。



 弓を引き絞った武士は矢を放ったが、目にも止まらぬ速さでサガラさんは抜刀。


 空中で矢が二つに分かれる。



 逆袈裟の刀を切り替え、袈裟斬り。



 鎧は見慣れたように、さながら豆腐を包丁で切るようになんの抵抗もなく切れた。




 一連の、流美な動作。




 いつ見ても見惚れるほどに洗練されている。



『やはり、羅生の名は伊達では無いようだな。』

「一方的に名を知られているのは、気が良く無いな。名乗れ。」


 サガラさんはものすごい威圧感を放っている。



 一つ目の悍ましい面頬を付けた男が言った。


『我等が名は、“獅死ノ戦団”。』




 §§§




 敵襲を屋敷内に伝達すると、場は騒然とした。


 弟子たちが総動員して動き、キョウとも合流した。


 サガラさんの憶測では、あの獅死ノ戦団を名乗る連中は羅生撲滅の為にここを訪れたらしい。


 羅生流を極めたものは何物をも液体のように斬ることが出来、とても危険視されているそうだ。



「今俺らがやるべき事は、奴らを退ける事だ。サガラさん一人にはとても任せては置けない。あの人はここにいる誰よりも圧倒的に強いが、体力が持つわけでは無い。」

「お前はサガラさんの応援に行け。僕はみんなと残軍の処理をする。」



 §§§




 玄関門。


 サガラさんが戦い、獅死ノ戦団の主力が動員されている。 

 文字通りの激戦が繰り広げられており、大量の血が飛び交っている。


 敵襲伝達で一度場を離れたが、無事か。


「サガラさん!」



 そこにいたのは。









 頭から血を流して、ふらつきながらも刀を握ったサガラさんだった。









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