表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SILVER SKY - シルヴァー・スカイ -  作者: 梁間 蕭雨
第二部「深化」
15/35

DETERMIN

 山場は超えた。


 その後はほぼ何事もなくアトラクションを抜け、アインのために救急車を呼んだ。


 救急車を見送ってからはバスに乗って帰った。


 腕は、まだ痛む。


 怪我こそしてないが、噛み付かれた衝撃がジンジンと残留している。


 だが、なんとなく【銀ノセン】の特徴を掴んできた。



 §§§



 異様に白い部屋。


 日光。


 ベットにいる、感触。


 規則的な、機械音(これは恐らく心電計か)。




 病院だ。




 昨日は、確か………


 そうだ。



 龍鳴。



 血を吐いて、倒れた。



 なぜ?



龍鳴(コイツ)の餌は()だ。』


 なるほど。

 適合したとしても、龍鳴を使う限りは命を消費するというわけか。



 これは仮説、だが。


「適合する」ということは「命の消費を抑える」ということ。

 アダプションの特性に、早く気づくべきだったのかもしれない。



 ということは。


 ()()()()()使()()()()


 いや、断言は出来ないが、使わない方が得策だろう。




 せっかく強くなれると思ったのに。




 龍鳴と【空歪(ノイズ)】の相性はバツグンだった。


 むしろ、【空歪(ノイズ)】無しでもやっていけるほどに。







 いや、諦めるにはまだ早い。

 記憶が定かではないが、確か、こんな話があった。


 東方の小国で剣術が盛んな国がある、と。


 まるで、生前住んでいた日本のような。



 さすれば、思い当たる節がいくつかある。


 剣道か、居合道か。


 いずれにせよ、殆ど攻撃性を持たない今の固有スキルを持つ自分にとって、必要なものだ。



 前の適合試験の反省より。

 キョウも誘ってみようか。



 §§§



 病院にきて、おおよそ一週間が経った。


 考え事をしていたので一週間のうちの殆どを寝て、目を瞑って過ごしていた。


 が、体の痛みは大分良くなり、明日には病院を出れるだろう。



 親に頼んで、“東方の小国”に行く飛行機を取った。



 もちろん、キョウの分も。


 たっぷりと輸血をしてもらったので、体調は万全だ。


 学校は、ちょうど夏休みに入る。


 早速明日、我が国を出る。


 昨日、キョウと電話で連絡を取ったが、楽しみにしている感じが声から伝わってきた。



 一応龍鳴は持っていく。

 が、なるべく頼らない様にする。



 一ヶ月滞在の予定だ。


 強くなって、帰れるか。




 ガラガラ



「アインさーん、体調はいかがですか?」


 看護師の方が来た。

 今日が最後だと思うと、感慨深いな。


 毎日毎日、わざわざありがたい。


 最後くらい、返事を。





「ええ、だいぶ。」






第二部、これで完結となります。一日更新を休まさせていただきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ