仮説
遅れました。申し訳ございませんっ!!
討伐者団といったらキョウのお父さんだ。
この間アトラクションに行った時、キョウのお父さんに会った。
そこで元討伐者団所属だった的なことを言っていた気がする。
チラシの写真を撮り、家に帰る。
「ただいま。」
台所では肉を焼く音が聞こえる。
玄関で靴を脱ぎ、台所まで歩いていく。
「お母さん。」
「ひゃっ!?」
そんな驚かれるとこっちまでびっくりするんだけど。
「ただいま。今日のごはんは?」
「ハンバーグよ。」
あ、そうと返し、手を洗う。
そのまま二階に登っていき、コンピュータの電源を入れた。
カタカタ
検索欄には“討伐者団”と打ち込まれた。
検索結果は、
『討伐者団』
出典:討伐者団公式HP
〜〜〜〜
上記略
贖罪者専門討伐機関兼研究機関である。
討伐にあたって当機関では様々な武器を開発しておりーーー
〜〜〜〜
「これだ。」
贖罪者の討伐の為に武器開発に力を入れている。
あのチラシはそういった開発過程での治験のようなもの、もしくは宣伝を含めた実験を示しているのではないか。
「適合者試験」は2日後に予定されている。
平日なので、学校は公欠扱いで休むことになる。
そして。
なぜ行くことを選んだか。
なぜ一人で行くのか。
それは自分の攻撃力の無さに起因する。
思い返せば、いつもキョウのスキルに頼ってばかりだった。
これからは。
自分一人でも戦えるような、一人で戦わないにしても、それ相応の余裕はないとダメだと。
最近はそういった思いが強くなってきた。
しかもこの試験は「贖罪者討伐に特化した」討伐者団主催ときた。
条件は揃った。
あとは適合さえ出来れば……
「アインー、ご飯食べましょー!」
「はーい」
§§§
2日後
市民会館前。
(昨日電話して日程を聞いた。時間は間違っていないはずだ。)
誰か来ないか待っていると、屈強な男やら、やたらと筋肉質な男やら、準備体操をしている女やらが来た。
「君も、試験の参加者かい?」
上から声がした。
見ると。
「うおっ!あ、はい。」
「小さいな。ま、いい。フィジカルと適応率が関係あるとは限らないからな。」
感じたのは、圧倒的な場違い感。
(合ってる……よね?)
身一つできたことを内心後悔しながらも、集合場所の大ホールに向かうことにした。
§§§
「みなさん!よく、お集まり頂きました。進行を務めさせていただく、イルヲムと申します!」
よく通る声の、細身の男性だ。
「本日は、古代兵器「龍鳴」についての説明と、適応試験を行っていきたいと思います!」
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