王妃様はドアマットヒロインからのチョロイン
なかなかゲーム始まらなくてすみません。
ヒロイン回復するまで、番外編的テンプレ話をお楽しみ下さい
クレストが落ち込んでいるので、ノエルの所に連れて行く。
「あ!ルルーシェ様。来て下さったんですか?」
当然まだガリガリだが、結構明るい様子で良かった。
ゲーム内期間は一年だったから、焦りはあるが、まだ一ヶ月は始動できないだろう。
「良かった。元気そうだね。明日から訓練始めよう」
オイ、コラ、そこの世間知らず。
「……クレスト?餓死しかかった人間は、そんなすぐに回復しませんのよ?」
「え?そうなんだ。ごめん。飢え死ってことも昨日初めて知ったばっかりで……」
「っそ、そうなんですね。だ、大丈夫です。クレスト様には、孤児院を援助していただきましたし、わたしに出来ることは頑張ります」
「無理しなくて良いのよ。クレストは少し特殊な育ちをしていて、普通の人が知っていることを知らなかったりするの」
「う、そんなこと言わなくても……、大体、何で、そんなに食べてなかったのさ」
「それは……」
「王領の孤児院、だったかしら?」
「そう言えば、この国って、貴族領と王領で、様子違いすぎない?
貴族領だと、そこら辺の人も奇麗な格好して元気そうなのに、王領だと、皆灰色でどんよりしてるの」
箱入り神官、意外と鋭いな。
貴族領は、代々名領主が治めているので栄えているのだが、王領は、八代目以降の国王が無能なので寂れている。代々の王妃に優秀な人材を充てることで、何とかしているのだが、貴族領では、領主夫妻やその一族全員が領主向きな能力を持っているので、差が開いてきてしまう。
と言っても、王領の寂れ具合は、世界的に見ると普通位だ。
「……王妃様も頑張って下さっていますが、お一人ですので……」
「……王妃様って贅沢してそうですよね……」
「王妃の都合で、突然休みになったりするって聞いたことあるよ」
「ちょ、ちょっと!王妃様を悪く言うのは許しませんよ!
王妃様、ジョセフィーヌ様は……
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ワタクシはジョセフィーヌ。
この国ポーラリアの王女。
お父様譲りの小さな目と、お母様譲りの大きな鼻をしている。
お父様とお母様に似ただけなのに、お父様にもお母様にも、「醜い」と嫌われている。
お父様は、他国から嫁いで来た正妃のお母様が生んだワタクシが醜かったと仰って、美しいと評判の側妃様を娶られた。
美しい側妃様は、美しい王子と王女をお産みになった。
美しい王子と王女は、何もしなくても可愛がってもらえるけど、醜いワタクシは、小さい頃はお勉強を、大きくなってからはお仕事を頑張らないと、構ってもらえない。
ある日、お父様がワタクシに言った。
「お前には、フィンダリアへ第四妃として嫁いでもらう」
え?嫌。フィンダリアの王は、美しい女性ばかりを集めていると評判。正式な妃も三人いるから、お仕事も無い。
ワタクシの事を頑張ってると褒めてくれる宰相を見たけど、目をそらされた。
トボトボと部屋に戻ろうとすると、ホープランド国の大使に話しかけられた。あの国の貴族は、皆、派手で奇麗な顔をしてるからすぐ分かる。
「ジョセフィーヌ様。フィンダリアへ嫁ぐよりも、我が国にいらっしゃいませんか?」
え?なんで知ってるの?
「ジョセフィーヌ様さえ良ければ、全てこちらで手配します。
皆でジョセフィーヌ様を大事にしますよ」
「い、行きます」
ホープランドに嫁いできた。
すごく奇麗な顔をした王太子様。
今まで着たことがないような豪華なドレスを着せてもらった。
お化粧をしてもらった。自分じゃないみたいに奇麗。
王太子様は、ワタクシを見て「話が違うではないか!お前たちのような派手顔は嫌だと言ったであろう!」と言って、最初は、少し冷たい態度を取られた。
でも、お化粧を落とした顔を見られてから「可愛い」って言ってもらった。そんなこと生まれて初めて言われた。
初夜は嫌だったら断っても良いって貴族に言われたけど、一晩中名前を呼んでもらって、ずっと「可愛い」って言ってもらった。
子供は、すごく奇麗な王子が二人生まれた。
今は、王妃としてお仕事している。
約束通り、皆、ワタクシの事を大事にしてくれる。
ある日、お父様が尋ねて来た。
「戻って来てくれ。側妃の産んだ子は、余の子ではなかったんだ
余の本当の子供はお前だけだ」
「え?何を仰っているのですか?
側妃様のお産みになった子は、側妃様にも似ていたけど、側妃様の従兄の護衛騎士にそっくりですよ。
国中の皆が知っていたではないですか。
ワタクシはもうこの国の王妃なので、帰りませんよ」
お父様は肩を落としてお帰りになった。
大国からポーラリアに嫁いでいたお母様は、お母様のお兄様から「大事にされてないなら戻って来い」と言われて、母国に帰ったと聞いている。
ワタクシも誘われたけど、ホープランドに嫁いで来て良かった。
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と、いう方なんですよ」
「なんか凄い臨場感のある語りだったけど……」
「お、王妃様、働き者なんですねぇ。
あれ、でも突然休むって、クレスト様、言ってませんでした?」
「……我が国の貴族は、交代で予定を立てて、週に一日休むのが普通です。
ですが、王妃様のお仕事は忙しいので、予定でのお休みは、月に一日。
それ以外に月に一、二度、王妃様自身が、あまり仕事したくない、と仰る時がありますので、その日は休んでいただいております」
「……つまり、君ら貴族は週一で休むけど、王妃は月に二、三日しか休みがないと……、酷くない?」
「だ、だから、王妃様を悪く言うのは許しません、と言ったではないですか」
<現在の聖女ノエルのステータス>
名称:ノエル
年齢:16歳
称号:聖女
状態:正常
Lv 1
HP 100/100
MP 100/100
攻撃 5
防御 6
魔攻 8
魔防 10
命中 9
回避 7
「そう言えば、国王って何してんの?」
「……王妃様の近くで、王妃様をチヤホヤする係をしています」
「「王妃様をチヤホヤする係……」」
「……出来ることがあまり無いので仕方ないのですよ……」
読んで下さってありがとうございます。
ステータスは雰囲気でお楽しみ下さい。
ジョセフィーヌ様の話の評価が良いっぽくて嬉しいです。
他の所で書くことも考えたんですけど、
ラストあたりでもう一度、少しジョセフィーヌ様が出てくるので、
入れておいてほしいと、ルルーシェが言うのですよ。
少し削ってしまったので、リクエストあったら、別にまとめるかもしれません。




