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別れて正解だったかも

「でね!そこでゆめに1000円貸してほしいなって」


え?ちょ、ちょっと待って。


「待って、私話ちゃんと聞けてなかったかも。もっかい言って。」


「だから、杏奈にボートで告白してキスしたいから、1000円貸してほしい」


さりげなく「杏奈ちゃん」さんを杏奈とか呼び方変わってるし。とか何であんたの告白を手伝う義理があるねんとかもツッコミたいけど。

それ以上に


「どこに私があなたに1000円貸す要素が出たの?」


「おれ今自由に使える手持ちなくって。ボートって乗るのにお金かかるんだよね。」


じゃあボートを諦めろ。というか1000円もしないだろ。白鳥ボートの白鳥じゃない版でしょ?


「いや、ごめん無理。私もそんなにお金もってない。」

「え、でもさ、元々ゆめはおれとプラネタリウム見に行くつもりだったでしょ?それの代金分じゃん?行かないならそのお金浮いてるでしょ。

元々おれと使う予定だったお金をおれに使っても大丈夫でしょ」


すっごい理論(?)きましたーー。

何をもってして何が大丈夫か分かんない。

全て分からない!


「ごめん、帰って」

れおを部屋から押し出す。

「イヤだ。ゆめ、俺の事嫌いなの?」

「今は好きじゃないことは確かだわ。」


「え、でも今ゆめのスマホに挟んであるのおれとのプリだよね。そんなこと言っても好きなんでしょ。」

「・・スマホの画面だけを見てて忘れてたわ。」


正直、押しかけてきてこんなこと言われるまではまだ好きな気持ちがあったことは否定できない。

なんやかんや好きになってから1年くらいはもう経ってるのだ。付き合っては半年くらい。

そう簡単に思いは消えないと思ってたけど。


今は消えてるから!安心して!胸を張って言える。

今は、全く、あんたのことを、好きじゃ、ない。


「ちゃんと帰ったら返すから!お願い!ここは杏奈とおれの仲を取り持つと思って!」


れおは全く引かない。

今までデートで立て替えたお金も返してくれた事ないよね、とか、仲を取り持つのになんで私がお金貸すのとか言いたいことはいっぱいあるけど。

これ以上一緒にいたくなくて、


「分かった。1000円渡すから本当に早く出てって。」


私もバカだなー。こんな男にお金貸すなんて。

でも頼むから、早く1人にさせて。


「せんきゅー、ゆめ!じゃあおれ頑張るから!」


と言ってやっとれおは出ていった。

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