笑え!
「シルヴィ…出迎えに来てくれたのは嬉しかったがもうちょっと気をつけないといけないよ。」
階段から落ちた私が目覚めたのは次の日だった。あの後は屋敷中とんでもない騒ぎだったそうで医者が呼ばれ、体に異常はなく恐怖からの失神でしょうと診断されると、皆が安堵のため息をついたのだがいや!と叫ばれた父は可愛いシルヴィが反抗期…?と涙を流し、母はそんな父の姿をみて笑い転げる…あれ?私の心配は…?
「シルヴィ?」
「えっええ!お父様ご心配おかけしまして申し訳ありません!」
「お父様?ご心配?どうしたんだシルヴィ急に大人のレディのようになって…はっ!これが反抗期…???」
はっ…私は今7歳の子供なんだ。
「そっそんなことないよパパ!!階段から落ちちゃってごめんね?ありがとう!!!シルヴィはパパのこと好きだよ!!!パパがお仕事のときに立派なレディになれるよう練習したんだよ!!!」
うっなんて苦しい言い訳…お父様だって固まってるし…怪しまれてるのかこれは…ちょっと子供っぽすぎたかな…
「シルヴィ…」
ごくり…
「好きじゃなくて大好きだろう!!!」
エッそこ???
「だっ大好き」
「シルヴィ!!!パパもシルヴィが大好きだぞぉ」
父は私に抱きついてくる。苦しい。いやどんな親馬鹿よ…こんな風だった…け?
まあ何はともあれ私は自分の人生が2回目であると気づいたわけだ。鏡に映る自分は幼く、顔はこわばっていた。
「大丈夫、私は思い出した。」
彼の剣がきらめいて私に向かってくる。
「大丈夫、私は生きている。」
剣がずぶりと私に突き刺さる。
「大丈夫、私はやり直せる。」
私はどさりと音を立てて倒れる。
「大丈夫、私は殺されない。」
剣が抜かれ、どくどくと血が流れ出す。
「大丈夫、私は……」
私は死んだ。
「絶対に、生きてやる」
頰を無理矢理にあげ、笑う。




