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26.チャーチタウン急襲

5日で陰鬱の森を抜けることができた


眼前に穀倉地帯であるだだっ広い平原が地平線まで広がる。ここからはチャーチタ


ウンまで徒歩2日、指呼の距離だ


俺の仲間と選抜の精鋭10名が4台の馬車に便乗して先行する


旅芸人に扮装し街内に入った俺達が城門を開け急襲部隊を引き入れる作戦だ


急襲部隊は半日遅れで進軍させた


急襲部隊の到来を知らせる敵の早馬が街に入る前に俺達が城門を通過する


ためだ






やがて城門に辿りつく


城門で検閲をする衛士は、馬車の中の珍しい魔獣(神獣様も含まれる)やら、ピエ


ロのメイクをした男やら、おかまの格好をした男(俺)やら、やたら胸の空いたド


レスを着た女性ステアやら、天使の扮装をした可愛らしい少女アイリス


らを見て、何の疑問も持たなかったのかすんなり通してくれた


門を過ぎると


「何とか通れましたね、早く化粧を取りたいです」アベルがピエロ顔で言う


「あら、私はこの格好気に入ったわ 」アイリスは言う


「 勇者様は不思議とその格好でも違和感がないですね 」とミーシャが言う


 ミーシャもピエロ顔だ 


『 どうみても怪しい人だろ 』 俺は反論する


俺達は宿をとり夜を待つ


月が上り住民が寝静まった夜半になると行動を開始した


馬車を解体し装備を取り出し持ち場に分かれる


俺とアイリス、ステア、兵士2名は衛士にみつからぬよう門の近くで待機する 


虫の音しか聞こえぬ真っ暗な夜にミーシャの率いる兵士たちが放った火の手が


上がりだす


火の手に気をとられた衛士の死角から駆け寄る


「 貴様、何者だ 」


答えずに袈裟懸けに斬る


もう一人の衛士が警笛を鳴らそうとするところにアイリスの光属性の魔法攻撃


セイントチェーンが彼の喉を抉る


俺は門前に壁を展開する。その間兵士2名はかんぬきを外し、門を開ける


アイリスが上空にホーリーライトを放つ。これが後続への合図だ


すぐに楼上にいた兵士が俺達に気づき鐘を鳴らす。城壁の上にいた少数の警備兵


や楼上の警備兵から弓矢が飛んでくるが壁に弾かれるだけだ


鐘の音を聞きつけた兵士達が大挙して押し寄せてくる


奴らは俺の張った壁で俺達に近づけないことがわかると、一斉に壁を剣で叩き始


めた


これだけの大人数に一方的に叩かれ続けても3時間は持つだろう


犠牲は少ない方が良いが、味方が近くまで来ていない場合も想定して、左手で壁を


維持しつつ、右手は王から拝領した魔剣で眼前の敵を一方的に屠っていく。アイリ


スはセイントチェーンで敵を串刺し放題だ。壁は多量の返り血を浴びるが全て地面


に流れ落ち視界が塞がれることはない


犠牲が増えるだけだと分かった彼らは壁から離れる


「おいおまえらどけ」


兵士たちが割れ方角から敵の魔術師が術を放ってくる しかし大した威力ではない


俺は電撃ライトニングでアイリスはフレイムを放つ。奴らも一応は防護障壁を張っ


ているようだが。俺達の2発目で壁は破壊され倒されていく




そうこうしているうちに、門の外側から3000のエルトリア急襲部隊が流れ込み、俺


の壁をすり抜け、街の中へ打って出る。


それを機にラタンとアベル達が楼閣の背後から弓射していた兵士を襲う。


すでに延焼が始まり街は大混乱だった




乱入した急襲部隊はロンディウムの兵士を街の奥へを追い立ててゆく 


俺は門の前に張った壁を解除して彼らの後を追った。こうしておけば恐慌状態に


なり逃げまどっているロンディウム兵はいつかはこの門から出ていき逃亡する


猫は窮鼠に噛まれないようにしなくてはならない


俺はわざと陣列の間を広めに開けて前進させた。彼らが逃げやすいようにだ


夜明け前にはほとんどのロンディウム兵は街からいなくなった




街の中心にある駐屯本部で最後まで抵抗したロンディウム兵が投降し決着がついた


降伏した兵士は捕虜とし後で情報を聞き出すつもりだ


一段落すると俺達は街の消火活動を行う


接収した倉庫には小麦の入った布袋が山のようにうなっていた。他にも干し肉など


の保存食もたくさんあった




ギネビア要塞前に進軍しているはずの司令官エーベルバッハ大将あてに急襲成功を


知らせるため伝令を出した。ほぼ同じ時間でギネビア要塞のロンディウム軍にも


伝わるだろう


敵が誘いに乗ってくれればよいのだが


敵が誘いに乗ってくれた場合は、このチャーチタウンは数日後のはギネビア要塞か


ら駆け付けたロンディウム兵に囲まれることになる


昼の検分で判明した戦闘不能者は敵2000中100、捕虜は300、味方は3000中50だ


無駄な戦闘を避けたので両軍とも死傷者は多くは無い




とりあえずその日は休息をとり明日から準備を始めることとした




街の代表連中と面会し、いくつかの取り決めを行った。これから街が戦火につつま


れると分かった住民の半分は街から出て行った



















































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