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帰宅(奈々)

作者: 狼花
掲載日:2019/05/02


「ただいま」

と低いテンションで帰宅した私

今日は勉強と部活で頭も体も疲れてしまいました。

すぐお風呂に入って、布団で眠りたいという気持ちです。

玄関から廊下を歩いてリビングに行くのさえ気力を使います。

母「おかえり」

妹「おかえり」

きちんとおかえりを言われるとほっこりしますね。

我が家はいつも通り夕食の時間です。

「桃花、なんで食器用洗剤じゃなくて衣類の洗剤買ってくるの」

「いや、それに関しては『洗剤買ってきて』としか言わなかったお母さんが悪いよ」

「アタックで皿洗いできないでしょう」

「水ですすぐだけにしたら」

「滑りとか取れにくい。あと洗剤使ったほうが洗った感じがするのよ」

「ふーん。でもないものはないよ」

「別に。もう一本食器用洗剤あるから支障はないんだけど」

「私、怒られる必要あるの?」

「誰も怒ってないわよ、ただ文句を言ってるだけ」

手を洗っていると聞こえるいつも通りの面白い会話

うがい中だったら水を吹き出してたな。

「ねぇ、奈々。私理不尽に怒られてかわいそうだよね」

「何、言ってるのよ。食器用洗剤を期待してたのに

 衣類用の洗剤を間違って買ってこられた。私の方がかわいそうよ。」

さぁ私のターンです。この会話の流れをいかに返しましょうか

「とりあえず。問題がないならいいのでは?」

と私。

「いや、問題はお母さんの発言によって傷つけられた私の心だよ」

「いいじゃない。あんたの心は金属のステンレスでできてるんだから」

「奈々、ステンレスってどんな金属」

「う〜ん 加工が少し難しくて 強度が強い あと錆びにくい

  という特徴を持った金属です。」

「えーと。つまり」

「あんたをいくら罵倒しようと心配する必要がないって意味よ」

今の発言を聞いて嫌な汗が出てきます。

「母さん。もうそれ以上は」

桃花が顔を赤くして目に涙を溜めています。

「今のでさらに傷ついた。この心の傷どうしてくれるのさ」

おお、反撃に出た。けど、やめて桃花それ以上は傷口をさらに広げることになるから

「絆創膏(ばんそうこう)でも張っておけば」

と母

「心だって言ってんじゃん絆創膏じゃ解決しないよ」

「それで、私に何をしろと」

ああ少し険悪な雰囲気になりましたね……どうにかしないと

「謝って。そしてきちんと愛情を注いで」

「つまり、愛がほしいと」

「そう」

あ、この流れはチャンスかも私は桃花にゆっくり近づいて抱きしめます

「!?」

桃花はビックリしている様子でしたが次第に呆れ顔になりました

「あのさ、何してるの?」

「えっ、愛情が欲しいっていうから私はちゃんと愛してるよという意思表示のつもりだけど」

私は周りから愛が重いといわれるほど桃花を溺愛しているのでこれくらい普通にできます。

「奈々の愛はもう十分伝わってるんだよ!!!!!」

桃花が笑いました。なんか怒ってるのが馬鹿馬鹿しくなったみたいです。

母さんも私たちのやりとりを見てひそかに笑っています。

「よかったじゃない。愛情補給できて」

ふぅ なんとか円満に終わりましたね


これが私たちの日常です。




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