ボクの前で漏らしたね。
ボクの前で漏らしたね。
出会いは学校、トイレから出たボクと、
トイレへと駆けこもうとした君。
朝から運悪くトイレに行き続けたボクと、
この日初めてトイレに行こうとした君と。
運悪く ぶつかってしまって、
君は、ボクの前で漏らしたね。
同じクラスで 違うグループで、
同じ教室にいるのに違うクラスみたいで、
だから 初めて見たんだ。
君の赤らめた顔を、泣きそうな顔を、恥ずかしそうな顔を。
ボクは初めて 君を見たんだ。
君は、ボクの前で漏らしたね。
その時から君を意識して、
その時から君は ボクを意識した。
同じクラスで 違うグループで、
同じ教室にいるのに違うクラスみたいだったのに、
交わす言葉も 関わる頻度も増えていった。
運の悪い出会い方を、ボクは今でも覚えている。
君の赤らめた顔を、泣きそうな顔を、恥ずかしそうな顔を、
怒った顔も、楽しそうな顔も、ふざけた変な顔も、嬉しそうな顔も、
ボクは ずっと 君を見ていたんだ。
だから ボクは君に告白して、
君は、ボクの前で漏らしたね。
大好き って。
ボクに抱き着いて、幸せそうに笑っているね。
笑って許して、水に流して。ジョワーと流すのは君だけど。