何かの鎧は自分の力を把握した
まず俺は生命体といえるなぜなら
魔力を道具に流し込むと道具が自我を持つ同族になるということ
さらに黒い魔力を流せば宿った悪意
白い魔力を流せば作者の信念をもとにした自我が目覚める
両方流せば込められた思いをもとにした存在になる
これが人でいうところの繁殖
大気中の魔力や殺した相手の魔力を吸収することができ
あらゆる物質を鎧に組み込むことができる
これが食事
活動を停止させて眠る事もできる
つまり生命体と何ら変わらない
そしてつい最近勇者が俺の屋敷に入ってきた
俺は屋敷全体に魔力を流し込みあらゆる物を同族に変えた
その結果
屋敷の掃除を空っぽのメイド服がおこない
空っぽのコックが料理をつくり
空っぽの鎧が警備をしている
屋敷にあったありとあらゆる物が同族になった
以前草刈りに使った鎌は自分の意思でひとりでに草刈りをしている
実に素晴らしい
その他にもハサミや細々した小物など全部同族に変化した
やがて街の住人が怯えて逃げ出すようになると空になった家の家具やなんやらも動き出すしまつ
勝手に農具が田畑を耕し勝手に調理器具が調理し勝手に服が食べるふりをする
道路は整備され集めらるたゴミから流れ出した魔力を動力に街が動き続ける
アンデット系はそこにはいない墓から出た魔力もすべて町の動力になるから
無人の街はどんどん発展していく
建設道具によって
冒険者がくるその日まで
リーピングタウン
街のあらゆる物が生きている巨大な疑似生命体
ひたすら増築され続ける
動力を失うまたは主要システムが崩壊しない限り増築され続ける