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13

空が青紫から赤、透き通るようなアイスブルーにかわり初めた頃、シシルは風に乗って空を舞う一ぴきのドラゴンを見た。



洞窟の奥にある縦穴から飛び立ったのだろう。

背中には、シシルがよく知っている淡いピンクの髪の少女が乗っており、自分に向かって元気よく手を振っていた。



「おめでとう、サラ。この先の運命が、サラにとって幸多からんことを」



シシルは岩肌から腰を上げながら一言だけ口の中で呟くと、血の継承が成功したことを村に伝えるために歩き出した。

その顔に安堵の笑みを浮かべて。












『どう?怖くない?』



私の身体を過ぎ去る風を感じながら、私は眼下に広がる景色を見回した。

緑豊かな大地と、空を映し出した海、畑を耕す人が豆粒のように小さく見える。

私が育った村は、この大陸の、ほんの一部だということを知った。



これがルーク達、ドラゴンの目線。



―――世界は、こんなにも広いんだ。



「怖くない!ルークと一緒だからっ!!」



風の音に負けないように私は叫ぶ。



ドラゴンは、空に響く声で嬉しそうにグァァと鳴いた。

私には、その意味がわかる。



いつか、あの女の人にも会えるかもしれない。

世界はまだ知らないことだらけだから。

今度はもっとたくさんの話をしよう。






私は、私だけのドラゴンと一緒に生きていくの。

この広い世界で。












これは、一人の少女とドラゴンの物語。



そして少女にも戦いの運命がひたひたと忍びよるのは、また、別の話。


一気に掲載。

文章、読みにくくなかったでしょうか。


異種族、僕っ子ドラゴンという趣味に走りましたが、この二人、今後生きていくのは大変そうだなぁなんて思いながら書いてみました。

読んでくれた皆様、本当にありがとうございました。

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