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旋風と衝撃の狭間で  作者: みどー
禍ツ闇夜編
53/172

プロローグ「忌まわしき過去」

・あらすじ

 街で急速に広がる不穏な噂。

 その真偽を確かめるため、一輝は調査を開始する。

 それは一輝と怜奈にとって苦難の始まりであり、新一とって忌まわしき過去と対峙を意味していた。

 明らかになっていく真実。その真実が怜奈を追い詰めていく。

 そうして、一輝と怜奈は、全ての元凶と対峙するのだった。

 どれだけの命を奪い、どれだけの嘆きや悲しみを聞いてきたか分からない。

 僕はあまりにも多くの人間を殺してきた。命を奪ってきた。

 それに気づくのが遅すぎた。

 僕は取り返しつかない罪を犯し続けてきたのだ。



 僕は生まれてすぐに両親を亡くし、その後、ある組織に引き取られた。

 彼らから言わせれば、僕には才能があったらしい。それ故に、僕を育て、そして、僕という存在を造り上げた。


 僕は組織にスナイパーとして育てられた。

 最初はスナイパーの意味すら良く分からず、組織に言われるがまま訓練を行った。

 訓練は厳しいものだった。厳しい教官のもとで、ハードな訓練が日々実施された。尋常ではない訓練量で、普通の子供なら堪えられないものばかりだった。

 大怪我をしたこともあった。死にそうになったこともあった。けれど、僕は泣きながら、血反吐を吐きながらも、その訓練をこなすしかなかった。僕にはその組織で生きることしかできなかったから。

 僕が厳しい訓練に堪えることができたのは、僕の周りに同じような子供が沢山いたからだ。彼らも、僕と同じように厳しい訓練をしていた。

 聞いてみれば、ほとんどの子供が僕と同じような境遇だった。

 だから、その子たちと仲良くなるのに時間はかからなかった。

 当時、僕たちには名前がなく、互いを訓練生番号で呼び合うしかなかった。親からもらった名前を持っている子供もいたが、ここでは決して名乗りあうことはしなかった。組織からは、組織に入る以前のことは全て忘れろと、きつく言い渡されていから。

 それでも、何の問題もなかった。僕たちはそれ以上の深い絆のようなもので繋がっていたから。

 僕たちはお互いを励まし合い、厳しい訓練を乗り越えようと必死に努力した。

 けれど、日が経つに連れて、厳しい訓練について行けず、一人、また一人と脱落者が出て、僕たちの前から消えていった。

 昨日、仲良く会話した奴が、次の日にはいないなんて事は日常茶飯事だった。

 僕たちは、それでも訓練に明け暮れた。そうしないと生きていけないから。




 月日は流れ、最初100人いた訓練生は10名にまで減っていた。

 当時、僕には仲の良い訓練生が三人いた。

 一人は訓練生の中でトップの成績を常に取っていた男の子。この男の子は、誰に対しても優しく接する上に、どんなに訓練の足を引っ張る子がいても、訓練が終わるまで、一緒になって訓練するほど面倒見が良かった。僕たち中ではリーダー格のような存在だった。訓練生番号は1番。僕たちは彼をナンバー01と呼んでいた。

 

 もう一人は、ナンバー01に次ぐ成績を取っていた男の子。彼は僕たちの中ではムードメーカーのような存在だった。訓練しかない寂れた生活の中に、彼は笑いをもたらしてくれる存在だった。人を笑わせることが大好きで、いつも冗談を言っているような子供だった。けれど、表面上で馬鹿なこと言っているだけで、訓練生一の頭脳派でもあった。ナンバー01とも仲が良く、僕も彼の事が好きだった。訓練生番号は2番。僕たちはナンバー02と呼んでいた。


 そして、最後は、その彼らの次に成績が良かった女の子。彼女は残った訓練生の中で、唯一の女の子だった。曲がった事が嫌いで、気の強い女の子だったけれど、その中にもしっかりとした優しさがあった。いつも生傷の絶えない僕たちの手当を進んでかってでて、常に僕たちのサポートをしてくれていた。そして、何よりも彼女の笑顔には人を癒すものがあり、僕たちの中ではアイドル的な存在だった。訓練生番号は3番。僕たちは彼女をナンバー03と呼んでいた。


 そして、僕はそんな彼らといつも行動を一緒にしていた。彼らは訓練生とは一線を画す実力をもった存在ではあったが、何故か僕はそんな彼らと意気投合していた。

 ちなみに僕の訓練生番号は44番。彼らは僕を訓練生番号で呼んでいた。


 僕たち四人は、互いを励まし合い、切磋琢磨しあいながら、訓練を乗り切っていった。



 そして、僕たちは訓練を終え、訓練生から正式な組織の工作員となった。

 僕たちの任務は組織から指定された人間の暗殺が主だった。

 暗殺。言葉だけなら、人を殺すことだと誰でも分かる。けれど、僕たちが、その本当の意味を理解するには、無知で、それでいて幼すぎた。

 僕たちは組織に拾われてから、人を殺すための訓練しか受けてこなかった。だから、その意味も、その罪深さも何一つ分からず、意識することなく、ただ命令に従っていた。

 そして、いつしか、僕たちは組織内部から執行者と呼ばれるようになった。



 僕たち四人は、小さな任務なら単独で遂行していたが、大きな任務の時は四人一組のフォーマンセルで任務にあたっていた。

 ナンバー01は、訓練生の時のまま、チームのリーダーだった。

 ナンバー02は、頭脳派だっただけに、チームの頭脳でもあり、中核でもあった。

 ナンバー03は、訓練生だった頃と同じようにチームのサポート役だった。

 そして、僕はチームの中では先陣を切る役目だった。四人とも暗殺を実行する役目ではあったが、特に僕は四人の中で暗殺を実行に移す、実行犯でもあった。ナンバー01曰く、僕が一番適任らしい。

 僕たち四人が組んだ任務は、必ず成功した。その成功を買われ、僕たちには、他の執行者にはないものを与えられた。それは、人が互いを認識し合い、呼び合うためのもの。そう――名前だ。僕たちにはコードネームが与えられた。


 ナンバー01は、コード01『エール』。

 ナンバー02は、コード02『マリオ』。

 ナンバー03は、コード03『テレス』。

 そして僕は、コード04『フライシュ』と名付けられた。


 コードネームが与えられてからも、僕たちのチームは数々の任務をこなしていった。失敗した任務はゼロ。任務達成率百パーセントという華々しい成績だった。

 そう―――華々しいものだと思っていた。あの頃の僕たちは――。

 僕がそれに疑問を抱き始めたの12歳の誕生日の時だった。




 その日も僕たち四人は任務を遂行していた。


「こちら、コード04。スタンバイオーケー。いつでも行ける」

 僕は狙撃予定場所をスコープ内におさめながら、僕は僕以外誰もない場所でそう呟いた。


『了解。そのまま待機せよ。コード02、そちらはどうだ?』


 耳につけているイヤホンから、エールの感情のない冷たい声が聞こえてきた。

 僕たちは任務にイヤホンマイクを使うことが常だった。任務毎に周波数は変わるが、常に同じものを使っていた。


『こちらコード02。問題ない。すべて掌握した』


 今度はマリオの声が聞こえてきた。どうやら、役割を問題なく遂行できたらしい。

 マリオの応答に、再びエールの声がイヤホンから聞こえてくる。


『了解。そのまま、別命あるまで待機せよ。コード03、そちらはどうだ?』

『こちらコード03、たった今、中に潜入した。今から映像を送る』


 イヤホンから、テレスの声が聞こえてきたかと思うと、目の前に映像が映し出された。


 今回、僕たちはある邸宅の主とそこに住む住人の排除を命じられた。

 暗殺対象リストには邸宅の主しかなかったが、組織はそこに住む住人も問答無用で排除するように言ってきた。

 対象者はどうやらそれなりの権力者のようで、邸宅の周りや中には警備の人間が配置されていた。それも、素人などではなく、全員がプロだ。

 その警備を出し抜き、対象者を暗殺することは本来ならば至難の業だった。だが、逆に言えば、それだけ暗殺されることを恐れているということだ。それを今回は逆手に取ることにした。



『コード04、中の様子は見えているか?』


 再び、エールの冷たい声が僕に問いかけてきた。


「問題ない」


 僕も同様に感情を排し、短く答える。


『了解。では、これから作戦に移る。作戦開始はコード02のタイミングで頼む』

『了解した』


 エールの通達に、マリオは短く応答した。

 これから、邸宅の住人とそれを警護する警備隊を一掃する作戦が始まる。緊張の瞬間だ。

 だが、その前に再びエールの声が聞こえてきた。


『よーし、それじゃあ、みんな!今回もよろしく頼むよ!

 さっさと終わらせて、フライシュの誕生日パーティーといこうじゃないか』


 その声は先程までの冷たい声ではなかった。陽気そうな、気の抜けた声だ。

 それは作戦実行直前の声とは到底思えない。


「エ、エール!? 毎回言っているだろ! 作戦前に気の抜けた声は禁止だって!」


 僕は堪えきれず、非難の声を上げた。


『はいはい。それはフライシュもね。作戦中はネームの方じゃなくて、コードで呼び合うって決めただろ?』


 エールは僕の非難に反論してきた。


「な! お、お前だって今ネームで呼んだじゃないかよ!」


 僕も負けじと、言い返したのだが――。


『はーい! 二人ともそこまで! 作戦実行前よ!! いい加減にしなさい!』


 テレスの厳しいお叱りが入った。僕たちはそれを聞くと黙るしかなかった。


『あははー、まったく、面白ね~。楽しいから、もっとやってていのにー』


 イヤホンから、ケラケラと笑うマリオの声が聞こえてきた。結構、無責任な発言をしている。


『コード02! 笑ってる場合!? あなたが作戦スタートの合図を出すのよ?』

 

 テレスは僕とエールだけじゃなく、その通信を聞いて笑っていたマリオまで、注意し始めた。


『はいはい、わかりましたよっと。お前も潜入してるんだから、あんまり声だすと中の人間に気づかれるぞ?』

『へー、あなたがそれを言う? そうならないための、あなたでしょ?』

『へへ、そうでした。それじゃあ、緊張の糸もほどよく解けてきたし、そろそろ行くぞ。二人とも準備はいいか?』


 マリオはテレスとやり取りした後、僕とエールに問いかけてきた。


『こちらコード01! 問題なし!』

「ああ、もちろんだ!」


 僕もエールも元気良く応答した。


『んじゃ、作戦スタート!』


 ここまでの気の抜けたやり取りは僕たちの中でいつものことだ。結局、いつものパターンで作戦は始まったにすぎない。


 作戦開始の号令と共に、邸宅の内外の電気が落ちる。

 時刻は夜10時。突然の暗闇で慌てふためく警備隊。

 だが、僕にはテレスのおかげで邸宅の中が手に取るように分かる。

 僕は狙いを定め、銃の引き金を引いた。

 その直後、警備隊の一人がうめき声を上げて、倒れる。


「狙撃だー! 対象を守れ!」


 暗い邸宅の中から、声が聞こえてくる。

 その声が聞こえてきた直後、いくつもの銃声が鳴り響いた。


「な、なんだ! どうなっている!?」

「撃つなー! 同士討ちになるぞー!」

「ギャアアア!」

 邸宅の中から阿鼻叫喚が聞こえてくる。

 撃つなと言っても、無理な話だ。これをやっているのはマリオなのだから。


『フライシュ、見えてる? 対象が護衛を二人つけて、屋敷の外に出るわ。あと、よろしく』


 銃声と悲鳴が聞こえてくる中、テレスの声がイヤホンから聞こえてくる。


「ああ、見えてるよ。おまかせあれ!」


 僕は邸宅から出てきた、対象と護衛二人をスコープに捕らえ、銃弾三発で終わらせる。


『お見事! さぁ、マリオ、仕上げだ!』


 エールが僕の仕事を確認すると、マリオに最後の命令を下した。


『了解。それじゃあ、みなさん、踊ってもらうよ』


 エリオがそう言うと、銃声は邸宅の中だけでなく、外からも聞こえてくるようになった。

 見れば、邸宅の内外にいた警備隊の連中は互いを狙い合い、同士討ちを始めていた。

 数刻後、警備隊は自分たちの銃で、全滅した。


『屋敷内、オールクリア』


 テレスの声が聞こえてくる。

 僕は、邸宅の周りを見渡して、テレスの言葉に続いた。


「外もオールクリア、作戦完了だ」

『いや――まだだ!』


 作戦は終了したかに見えたその瞬間、エールが声を張り上げた。


「どういうことだ? エール?」

『どうやら、地下通路でもあったらしい。逃げた人間が一名。地上に出てきた。フライシュからの見て二時の方向だ』

「なんだって? わかった、確認する!」


 僕は銃を言われた方向に向け、スコープを覗き込む。だが―――。


「おい、エール。何も見えないぞ?」

『おそらく、君からは死角になっているんだ。テレス、僕の見ているものをフライシュに』

『了解。待ってて』


 テレスの声が聞こえてくるのと同時に、目の前に映像が現れる。


「これか――確かに人だな。ここからだと、ちょうどあの辺か。視界はそののまま接続させておいてくれ。ここから狙撃する。テレス、映像をもう少し拡大できるか?」

『問題ないわ』


 テレスが答えると、見えていた映像が対象者を中心に拡大されていく。

 そして、対象者の背格好や顔がはっきりと認識できるところまで拡大された

 そこまで来て、僕たちはようやく狙撃対象が何者なのか気づくことになる。


「――まさか――子供!?」

『そんな――どうして、子供がこんなところに?』


 僕の驚愕の声に続き、テレスも疑問の声を上げる。

 そう――逃げている人間は子供だった。しかも、僕たちよりも年下なのだろう、まだ、幼い子供だった。


「どうする、エール? まさか、子供だなんて――」


 僕は狙撃することに躊躇した。

 僕から見て死角ではあるが、僕の腕なら一発で“確実に”仕留められる。だが――。


『どうこうもないだろう? 組織の命令だ。生き残りは許されない。子供だろうが、なんだろうが。そうだろ、エール?』


 エールではなく、マリオが先に答える。


『ああ――そうだね。可哀想だけど、そうするしかない』


 エールはマリオの意見に同意した。

 僕たちには失敗は許されない。組織はそれは許しはしない。誰もが分かっていることだった。

 だが、僕は煮え切らない想いを抱えていた。


「けど、あんな幼い子供を狙撃して何になるって言うんだ!? 意味なんか――」

『意味なんか考えるな――僕たちは組織に命令された通りに動けばいいんだ。組織に刃向かえば、排除されるのは僕たちの方になるんだぞ?』


 言い掛けたところにエールが言葉を被せてきた。

 エールの言葉は正しい。僕たちは組織の道具でしかない。道具は考えることなく、命令された通りに動かなければ意味がない。そうでない道具は廃棄処分されるのみだ。


『君が嫌なら、僕がやるよ?』


 イヤホンからそんなエールの声が聞こえてくる。

 確かにエールからでも狙撃はできるだろう。だが――。


「だめだ――これは僕の役目だ。お前にはやらせられない」


 僕はエールにそう答えると、銃を構える。

 狙うべき場所は分かっている。そして、引き金を引けば、銃弾は確実にあの子供の頭部をとらえるだろう。


「くっ! ご、ごめんよ――」


 僕はその子供に対して、引き金を引いた。

 弾は頭部に命中した。走っていた子供はその場に倒れ伏す。

 エールを通して、その光景がはっきりと見えた。その時の子供の服装、背格好、顔までも。


 この時、初めて僕は引き金を引いたことを後悔した。

 そして、この時から僕は自分のしてきたことに疑問を抱き始めた。けれど、それはハッキリとした疑問ではなく、漠然としたものだった。まだ、この時は自分でも気づいていなかったのだ。自分の罪深さに。



 それから、僕は幾つかの任務をこなした後、自分が抱えた疑問の正体に気づくこととなる。

 僕は自分は単なる人殺しであり、暗殺の意味すら今まで分かっていなかったことに気づいた。

 それからという日々は、自分がしてきたことに後悔し、罪深さに苛まれ続けた。



 そして、あの日、子供を殺めたあの日から丁度一年が経過した日、それは、僕の13歳の誕生日の日に、僕は決意した。

 組織から抜け出すことを――。




 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




 ふっと目を覚ます。

 自分が今どこにいるのか、一瞬分からなくなった。

 自分が椅子に座っていることを気づいた時、自分の存在が今どこにあるのか認識した。


「やれやれ――まさか、あの頃の夢をみるなんてね――」


 ふぅっと溜め息をつき、椅子から起こそうとしていた体をもう一度椅子に預け、天を仰ぐ。そこには事務所の天井がある。


 久しく見ることのなくなっていた夢を今日は久々に見た。僕にとっては悪夢に等しい夢だ。随分昔の事だが、昨日のことのように思い出される。

 おそらくは、事務所の椅子なんかで、うたた寝していたために、こんな悪夢を見たのだろう。


 事務所の壁に掛かっている時計を見る。既に事務所の営業開始時間から二時間以上も経っていた。

 お客が来なかったことだけ幸いだ。もし、こんな事務所の椅子でうたた寝しているところを見られていれば、信用を失っただろう。


「はは――と言っても、最近めっきりと依頼が減ったんだけさ」

 

 天井を眺めながら、苦笑した。

 本当は笑い事ではないのだが、それでも本当に依頼がないのだから仕方がない。


「――と、仕事ならあるか。彼にあんな事をさせておいて言う事じゃなかったな。でもねぇ、あれ、一銭にもならしなぁ」


 僕は独り言に愚痴を乗せて、ただただ、先程見た夢に想いを馳せていた。


 何故、今になって、あんな夢を見たのか――?


 疑問が頭に浮かぶが、分からない事なのですぐに考えるのを止めた。どのみち、僕の記憶が作り出した夢にすぎない。

 そう思って、椅子から立ち上がろうとした時、事務所の扉が開く音がした。


「来たか――」


 扉は開き、そこから一人の人物が入ってくる。


「待ってたよ。遅かったね?」


 その人物は僕の問いかけに答えることなく、ブスッとしたしかめっ面をして僕に近づいてくる。


「それじゃあ、聞かせてもらおうか」


 僕はそう言うと、再び自分の椅子に――間島探偵事務所所長の椅子に腰を下ろした。







 これから始まる物語は、間島探偵事務所所長『間島新一』の忌まわしき過去が生み出した闇により、彼と彼に関わる人間を巻き込み、引き起こされた惨事とその結果の物語である。




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