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父上への手紙を書いて飛ばした後、僕とシェリアは話し合いをして、暫くは此処にいた方が良いという事になり共同生活をする事になった。
しかし、シェリアは公爵令嬢だし平民暮らしが出来るかどうか、という不安があったけど杞憂に終わった。
シェリアは家事炊事洗濯全般出来るのだ。
『幼い頃から見様見真似で覚えました』と言っていたけど、ちょっと待て、となった。
「専属のメイドとかいなかったの?」
「いましたけど妹に取られました……、ですのでメイドのやっている事を観察しながら覚えていきました」
シェリアの家はどうやら妹優先らしいけど、常識的に考えておかしい部分がある。
普通は長男長女は跡継ぎになる訳だし優しくも厳しくは育てられて優先もされる筈だ。
僕も長男ではあるけど、リカルドの方が優秀だったから向こうの方に偏っちゃったけどもそれは例外だ。
シェリアの妹が優秀だったらまた話は違っているけど。
「シェリアの妹は頭が良いとかそういうのがあるの?」
「いえ、特段ずば抜けている部分はありませんが……、要領が良いと言いますか、甘え上手だったりするんです」
「あぁ~、猫なで声出したりとか」
「そうですね、男性には人気ありますけどその分女性には嫌われているようです」
いるね、そういう輩が。
因みに僕はそういうタイプは苦手なので距離を取るタイプだ。
……もしかして今回の件、シェリアの妹が1枚噛んでるんじゃないのか?




