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牛の名前の僕のこと  作者: 亡目霊
牛の名前の僕のこと
3/4

第三話 運が悪い赤い糸

第三話です。シリアス展開があるので一応苦手な方は控えてください

8月11日、僕は縁と浅草寺を2人で歩いていた。「案外楽しいな!お前と浅草寺で食べ歩き!」と笑顔で縁が言う。俺は照れ臭くて「そうか。なら良かった。」縁は結構可愛い。最初に言った通り縁は、ショートヘアにした初音ミクに霧雨魔理沙を足して2で掛けた後にリアルに戻したみたいな顔してる。もちろんそんな奴の隣歩いてたら嫌でも注目される。どうしてこんなことになったんだよ!?と心の中で叫ぶ。時は少し遡って縁からのエマージェンシーコールの日から3日後である8月4日、僕は縁にちょっと話したいことあると言われカフェで待ち合わせをしていた。こういう時は大体僕の方が先に来る。待ってる間は本とかを呼んでる。「やぁ。待たせたかい?」と店の入り口の方から歩いてきながら縁が僕に言う。「別に?大して待ってないよ。逆に本の続き気になるから早いくらいだ。」と返す。すると「なーんだ。じゃあもうちょい後にくれば良かったな。」とぷくーっと頬を膨らませながら言う。非常に可愛い。やめてほしい。「そんな不貞腐んなよ。悪かったよ。で?話って何?」少し笑いながら僕が言うと、縁はふーんと言いながら店員さんを呼ぶ。「ちょっと待ってね?ココア飲みたい。」と縁が言う。こんな時期にココアかと思いながら、自分の手に持ってるものを見てみるとちょっと甘くしたホットコーヒーだった。誰か久しぶりに「間抜け」と僕のプロフィールに追加しといてくれ。店員さんにホットココアを頼んでから縁は俺に向き直り、言った。「この前話した紗希ちゃんとのデートあるじゃん?」あー、神社巡りのかとか思いながら返事をする。「で、本当は2人っきりの予定だったんだけど、奈々ちゃんも気になってたらしくてね?」なんか嫌な予感がするんだが。「んで、奈々ちゃんも行くことになったのね?」このことについてはいいよ。この後自分に言われそうなことを考えると寒気がした。「だから一緒にこない?一緒に神社巡りしよーよ」予感的中。さっきまでコーヒーで熱かったのにすぐに冷たくなった。誰だ?僕のコーヒーに氷入れたの。許さないからな? 「はぁ!?何言ってるんだお前は。」と僕が言う。当たり前だ。「そんな嬉しいか?うちとデートできんの^^ん?w」非常にめんどくさい。「ちげぇよ。むしろ逆だわ。女子3人の中に男子1人はマズイだろ。クラスメイトに見られて苦労するの俺なんだが?」これが1番の問題だ。見つかったら茶化される所の話ではない。「別にいいじゃん。楽しもうよ!ね?それとも嫌?」嫌ではない。が、誰にだって無理なことはある。「分かったよ。お願いだからその顔で上目遣いするな」男ってのは単純なもんだ。「私が美少女だからか?ありがとよw」どうしてこいつはこうもすぐ調子に乗れるんだ。いいけど。「そんなところだ。日時は?」僕が聞くと縁がちょっと待ってねと言ってから、スマホで確認する。「8月の11日だってさ。どう?来れる?」と心配しながら縁が言う。8月11日か。空いてるな。まぁ僕はいつだって空いてるわけなんだけどね。「空いてる。行けるよ。集合場所は?」と聞く。「えーと、確か…」と言いながらまたスマホで確認する。少し涼しく優しいBGMが流れている店内に縁のタップ音が少し響く。よく見てみれば良いカフェだ。少し年季が入っている薄い茶色の壁に大きい窓が付いており、そこから見える外はまるで別世界を感じさせた。確認し終わった縁が再び口を開く「上野駅前で10時に集合だってさ。なんかもっと楽しみになってきちゃった。」と笑いながら言う。少し早いなと思いながらも分かったよと返事をし、縁と一緒に会計を終わらせて店を出る。ここ、覚えておこうと心に決めながら「今日はこの後どうする?」と縁に聞く。縁は「う〜ん…家帰ってもやることあんまないしちょっとデートする?」なぜ縁は毎回デートデート言うのだろう。だが、悪い気はしない。「デートやめろ。だけどちょっとブラブラすることには賛成。」と答えると嬉しそうに笑ってからその日は一緒にブラブラした。時を戻そう。こんな感じで今僕は縁と浅草寺を歩いてるんだけどなんで2人なんだよって思うだろ。これにも深いわけがある。時間通りに集合した僕ら4人、少し雑談していると、紗希さんが「良いこと思いついた!これから2人1組で分かれて遊んで、その時に写真撮って、撮った写真を見せ合うなんてどうかな?」と提案してきた。正直嫌だったが、縁がやりたいと言うので僕も賛成した。そんなことがあって2人きりで浅草寺を堪能している。正直そこまで楽しめていない。当たり前だ。周囲からの視線がこんなに痛ければ楽しもうにも楽しめない。だが、やっぱり楽しいものは楽しいものだ。結構幸せだったと思う。食べ歩きとかを一通り終わらせて神様にお願い事をするところまできた。「君は何を祈るんだい?」と縁が聞く。「う〜ん、とりあえず君のことと、家族のことと、成績のことかな。」と僕が答える。「君ってホントに自分のことに興味ないよね。自分に関する願い事が1つしかないぞ?いいの?」大きなお世話だが、その通りだ。僕は大体自分のことは後回しだ。昔父に、「人を幸せにしたいなら自分のことよりも他人のことを優先してみろ。それで何か変わるなら悪いことでは無いはずだからな。」と笑いながら言われたことが今までずっと僕の行動と性格に、しつこい脂汚れのようにこびりついてとれなかった。別にとろうとしたわけでは無いけどね。「別に良いよ。他の人が幸せになれるんだったら僕の幸せは二の次だよ。」かっこつけているように聞こえるかもしれないけど、これは本音だったよ。「君こそ何を祈るんだい?」食らえ質問返し。「う〜ん…とりあえず自分のことかな。私が困ればその倍くらい家族が苦労するからね。あとは恋愛成就かな。」質問返し攻撃撃沈。「君もじゃないか。君も自分のこと祈ってないよ。」と僕が揚げ足取り攻撃。我ながら最低だ。「べ、べつに〜?私はあくまで私のこと祈ってるもん。」意外と僕の攻撃は弱点を突いていたらしい。この時はあえて恋愛成就のことについては触れないでおいた。理由はそれを聞いたとして傷つく可能性の方が高いからだ。こんな可愛い縁だ。縁が好きな人は僕じゃない。わかりきっていることだったけど、ちょっと悲しかった。「そうか。あ、来たぞ」お賽銭箱に5円玉を1枚放り投げる。毎回この時僕はお賽銭箱に入らないのではないかと怯えるが、入らなかったことはない。無事入った5円玉を確認してからお寺のルールに則り、祈る。ただ静かに。神様に。僕の方が早く祈るのが終わってふと横を見ると、俯いて真剣に祈る縁が見えた。ほんとにかわいいなと思いながら待つ。縁が顔を上げた少し後に自分も顔を上げたフリをする。待たせていたと感じさせたくないからな。一通りやることも終わり、元の集合場所に戻って何をしたか4人で話し合う。その後、紗希さんが次はペア交換しよ!というと、奈々が縁と組みたいと言うので俺は少し心配だったが、紗希さんと組むことにした。気まずい。「どこ行きます?」きっと気を利かせてしまったんだろう。話しかけてきてくれたのは嬉しいかった。「逆にどこか行きたいところあります?」と聞くと、「牛歩さんはアニメ好きですか?」とちょっと悪い顔しながら笑う。紗希さんは縁には勝らない(と思う)がかなりの美人さんだった。顔は輪郭がシュッとしていて顔のパーツのバランスがとても良く、スタイルも良いというすごい人だ。そんな人の悪い笑顔なんて見たらちょっとワクワクするのは当たり前だろう?「好きですよ?まさか、あそこですか?」まさかね?「そのまさかですよ!アニメイトへ行きましょう!」そのまさかだった。

一方その頃、縁組。「ねぇねぇ奈々ちゃん。」少し気になったことがあったから声をかけてみた。だってそうしないと空気が壊れそうだったんだもん。「どうしたの?」いつもとはちょっと違う声色だった。「なんで私と一緒に遊びたいの?あ、別に悪い意味ではないよ?」こう思ったのは必然でしょ?だってついこの間まで全然話してなかったから…「ちょっと縁ちゃんに言いたいことがあってさ」その時の奈々ちゃんの声も少し違った、と言うか怖かった。「なんで2人きりじゃなきゃ嫌なの?なんか私しちゃった?この前の時のはごめんね?ほんとに」少し不安になりながら聞く。嫌われたくなかったから。だってやっと仲直りできて、これから親友にもなりたいと思ってたから。「んー、この前のことではないよ。安心して。」安心できるような声色じゃない。けどこれ以上何か言えば、もっとやなことが起こりそうだったから普通の話題を振ることにした。「奈々ちゃんは最近アニメ見る?私最近ね、牛歩君が珍しくオススメしてきたアニメ見てるんだけどね?それがすっごく面白くてさ!」実際彼が何かをオススメしてくるのはほとんどない。あったとしても本とかだ。だからアニメをオススメしてくるのが珍しくて、嬉しくてずっと見てた。気付いたら彼が今見ている場所まで追いついちゃって、彼から「体調だけは崩すなよ?気に入ってくれたのは嬉しいけどさ?」と心配されちゃった。「そうなんだ。私は最近アニメ見てないよ。本なら読んでるけど。」ちょっと声色が明るくなったのを確認して、よしって思って話題を続けていくことにした。生憎、本は彼がオススメしてくれるから詳しい。「本!良いね!なんの本読んでるの?」と質問。すると奈々は「数学者が1週間で死ぬ病気になって、残りの1週間を無駄にしないために数学を捨てる話。」よかった。ついこの間牛歩君がオススメしてくれて読んだ本だ。「あれね!面白いよね!主人公とその友達の葛藤が凄くて…」 「着いたよ」と食い気味に奈々が言う。周りを見てみると、小さい神社がポツンと目の前に立っていた。そこはとてつもなく綺麗な場所だった。頭上が木々に覆われていて夏とは思えないほど涼しかった。その木々の間から除く日光が光の柱となって地面に優しく触れている。だが、あまり参拝客は来ていないようだった。所々柱が朽ち、両隣にある狐の銅像には苔が生えている。だけどそれも綺麗に感じれた。「綺麗なところだね!こんな所どうやって知ったの?」率直な疑問だったから聞いてみた。すると奈々は「たまたまだよ。家に居づらくなって逃げ出して歩いてたらここに着いたの」確かに奈々の家はこの近くだ。だけどここまでの道はそこまで整理されていなかったからそんなことも気にしないほど追い詰められていたんだな。と勝手に自己解釈した。「大丈夫?なんかあったら私が…」 「やめてよ!勝手に心配しないで!」木に留まっていた鳥達が一斉に逃げ出すほどの大きい声で私に言ってきた。さらに「あとその喋り方やめて。あの時みたいに喋りかけてきなさいよ。私を笑いものにしたあの時みたいに!」すっごい傷ついた。この喋り方になってるのは今までの喋り方が怖いと皆んなに言われたから怖がられないために口調を変えた。「なんでそんなこと言うの?あの時って、あの時奈々を傷つけたのはごめんって謝ったじゃん!」そう。奈々ちゃんが仲良くしようって言ってくれた日に私も謝った。許してくれた、筈だったのに…。「許せる訳ないでしょ。あの時私は____まぁ良いや。言いたいことがあるって言ったよね?」今のことじゃなかったんだ。だとすれば何か言われるようなことはしてないと思うんだけど…。「うん…」多分私の声は震えてたと思う。だって怖かったから。奈々ちゃんがそのとき…笑ってたから。「私ね…実は*****だから****」私はそれを聞いたとき、背筋が凍った。私の体が大量の情報が入ったファイルを開いた時に処理しきれなくなってるPCみたいに固まった。「これからもよろしくね♪ゆーちゃん♪」

第三話どうだったでしょうか。紗希さんのビジュアルについて書くの大変だった。流石に胸のことはかけないですね(笑)。果たして奈々ちゃんは縁に対してなんと言ったのでしょう。考察してみて下さい。自分的には至る所に伏線を隠しているつもりです。探してみて下さい。紗希さんの読み方ですが「さき」です。決してシャキではないです。まさか紗希さんがアニメ好きなんて!男子と良い感じに関わりやすい方だと思います。もちろん女子力も高い方なので女子からも評判良いです。凄いっすね。奈々ちゃんが言ってた数学者が1週間で死ぬ病気になって、残りの1週間を無駄にしないために数学を捨てる話ですが、これ実はオリジナルです。もしかしたらこれが書き終わった後に気が向いたら書くかもです。これの終わり方ですが、考えてません。まだだいぶプロローグなので早く現在に戻りたい。もしかしたらシリーズ一作目っていう感じにするかもです。あとこの物語もっと軽い感じにしたかった;;四話楽しみに待っててください!

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