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魔王と元始の罪  作者: 長瀬 優太
全ての始まり
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初めまして読者のみなさん。自分は奏太と申します。

初めての小説投稿となりますので暖かい目で見守ってください。また、誤字脱字や表現の間違いなどご指摘していただけると嬉しいです。





城塞都市ガンガルディア(ドレ・スタイン帝国領)

この都市は先の戦で使用されていた城塞を利用して建てられた都市であり、名前の由来もその名残である。

城塞は、今はもう必要無くなったので、都市の市役所や各務担当員との会議や都市法の制定等を行う場所として使われている。当時の戦の指揮官に代わり、都市の現市局長ーーカールス・ルイスがその座にいる。支局長の業務は多岐に渡り、都市法や制度の決裁と都市防衛の統括が主な業務である。

都市防衛は、ガンガルディアの西部に位置するドレットノート火山帯からくる魔物を退治する事や隣接する他国からの侵略を防ぐ事である。そのためにガンガルディアでは、主に偵察隊と工兵隊、衛兵隊と3つのグループに分け都市を防衛している。

偵察隊は、哨戒と簡易的な外敵(魔物や敵国の兵士)の排除を任務とし、

工兵隊は、通常時は、防壁や兵器などの整備を行い、戦闘時においては、衛兵のサポートや陣地の構築などを主な任務とする。

衛兵隊の任務の重要性は高く、偵察隊が排除出来なかった外敵の排除と市民の城内の避難所への誘導などを任務とし、都市防衛の要となっている。


ユーグはその衛兵隊に所属し、背に夕日を受けながら今日も訓練に明け暮れている。


「近衛隊、集合」


そう、近衛隊の隊長ーーアボットが声を掛けると、ユーグを含め訓練をしていた兵士がアボットの前に素早く整列をした。

そんな兵士達を一通り見回したアボットは兵士達に訓練の終了を告げた。


「今日の訓練はここまでとする。各自、解散」


その言葉を聴いた兵士達は張り詰めていた神経を緩め、仲間達と談笑しながら兵士の宿舎へと向かっていく。ユーグも、そんな彼らと共に宿舎へと向かおうと足を向け歩きだそうとすると、それまでカールス支局長の秘書と話していたアボットに呼び止められた。


「ユーグ、ユーグ上等兵、今日の夜は何か予定は入っているか?」


「いいえ、特にこれといった用時は無いです。」


「そうか、それならすまないが、俺と一緒にカールス支局長の所へ行ってもらうぞ。お前に頼みたい事があるそうだ」


「自分にですか?−−−分かりました。いつ頃行けばよろしいですか?」


「いや、俺が呼びに行くから部屋で待っていてくれ。 」


そう言い残し去っていてしまった。


去っていくアボットを見送っていたユーグもまた、宿舎へと足を向け歩き出したが、その足どりは何を頼まれるかという不安と カールス支局長に会うという緊張で重く遅かった。


夕食を取り、部屋で本を読みながらアボットが来るのを待っていると、不意にコンコンとドアをたたく音とアボットの声が聞こえた。椅子から立ち上がりドアに向かって歩き出す。ドアを開け、返事を返す。


「ユーグ、いるか?」


「はい、います。」


「よし、では行くぞ。政務室でカールス支局長がお待ちだ」


宿舎から出て、ガンガルディア城ーー1・2階は市役所的なものになっている。また、3階以上が都市の運営に関わる事をしており、都市長は最上階で政務を行っている。ーーへと向うユーグ。道中、アボットにカールス支局長が頼みたい事について聞いてみたが


「まぁ、行けば分かる」


とはぐらかされてしまった。そう言って先に行ってしまうアボットをユーグは慌てて追いかける。


そんなユーグを、月が静かに見降ろしていた。




12/30 ユーグの口調と冒頭部を変更。

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