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おれ達、随分遠いトコまで来ちまったよなあ……。

 

 ポケットから出したベッコウ飴を咥え、霧に滲む朝焼けをぼんやり眺める。

「随分遠いトコまで来ちまった。お前が道草ばかり食うからだぞ、ダーナ」

 見渡す限り見知らぬ雪原。

「つか、最近コレばっか! 普通のメシ食いてェ! 聞けよ、ダーナ!」

 胃袋ブラックホールで至福とばかり草を()んでばかりいる牝馬(ダーナ)と迷子になってから、牧場に帰れない彼だった。

「父ちゃんがお前に乗るなつった理由がコレ!? 家に帰りてェよ!」

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