開かれた異界の扉
新章突入です!!!
「……でも」
「でも、とか言わないでくれ。これは『責任』なんだ」
「責任? それって……」
「ああ。俺がーーその……なんていうか……」
今思えば、俺はどれだけハレンチなことをしたことになってるんだ……?
たしかに、色々なことをしたのは事実だが……それはあくまで事故にしかすぎない。
はっきり言って、俺が責任をとる必要もないはず……
だが、そう言って逃げるのもよくないし、事実は変わらない。だからーーというわけではないけど、俺はこの道を選んだ理由の一つにはなる。
いろいろ考えてるうちに、アルファが話しかけてきた
「あははっ……おもしろいね、シキは」
「え? あ、いやっ……別に笑わせようと思ったんじゃなくてだな──」
「──いいの。シキはそういう人じゃないもの」
そう言ってアルファは、俺の隣──空いていたブランコに座り直した。
「俺が……そういう人じゃない……?」
「ええ……シキは、あたしと違う」
アルファと違う……って、どういう意味なのか……
いまいち俺には分からなかった。
「俺と違う……って、そりゃ当たり前だろ?」
「そうね……あなたにとっては、当たり前よね。だけど──」
一瞬の緊張。そしてまたすぐに、アルファは話はじめた
「──それじゃあ『勇者』になれないの」
「…………」
俺が、勇者になれない……
その理由に、正当な根拠があれば俺は身を引かないといけなくなる……
だけど、俺はすでに腹をくくった。この道を歩んでいくのだと。
だったら、そんな簡単に身を引くわけにはいかないんだ。
「それに──」、とアルファは付け足すように言葉を続けた。
「シキには、この『問題』を背負うための理由がない。あくまであなたは、ただの一般人……、あたしたちと関わることは、容易じゃないの」
「……でも。アルファだって、ここに勇者を探しにきたんだろ? だったら俺が──」
「──あたしはアルファじゃない」
俺の言葉を遮るように発せられたアルファの言葉。
その言葉は、ずっしりと重みがあって、ただの冗談じゃないことくらい、すぐに分かってしまうほどだった。
きしめえええええええええええええええええん




